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こんにちは、ピストンです。


リハビリテーション看護ってなんじゃろと思う方は多いのではないでしょうか。


リハビリなのか看護なのか??


どっちなの?


リハビリテーション看護っていったい何するのでしょう。



◆ リハビリテーション看護の基本



定番の解説では、


できるADL(日常生活動作)を

日々、24時間 しているADL(日常生活動作)へと変えていくことである。 >


とか、


ADL の向上と患者さんの自立にも繋げる。>


在宅復帰を目指す



というような回答が返ってくるはずです。


多くのリハビリ病院では、言い方は違えどこのような内容が含まれているはずです。


けっこうざっくりとしています。


内容は間違っていないと思います。


こうした理念とかスローガンは、他の多くのリハビリ病院にお任せするとして、


本当にリハビリテーション看護の基本となることをお伝えします。



① リハビリ以外の時間を大切にする



リハビリテーション病棟では多くて1日3時間のリハビリを行います。


疾患や患者さんによっては1時間のこともあり、個人によって決まりごとが違います。


いづれにしてもリハビリの時間以外の病棟での過ごし方は重要です。


リハビリ以外の21時間をどう過ごすかで、患者さんの回復具合は大きく変わります。


実際に僕が経験をした脳出血の男性患者さんの話です。


彼は30代とまだ若くして脳出血になりました。


左上下肢がほぼ完全麻痺でした。


意識は清明です。しっかりしています。


彼はリハビリ以外の時間、自分のベッド上で体操や筋トレ、麻痺側の多動的運動や


マッサージ、電気磁気治療器などをつかって積極的に麻痺測にアプローチをしました。


リハビリ担当者に「リハビリ以外の時間の自主トレーニングのメニュー」を考えてもらって


それを毎日欠かさず自主トレーニングをしていました。


入院してきたときは車いす生活。


退院日は杖歩行。


たまに病院に来て会ってくれるほどの仲になりました。


今は仕事をして社会復帰ができています。


こうした例はほかにもあります。


もちろん同じ疾患でも脳のダメージの具合は人それぞれですから、


みんながみんな、このような劇的な回復ができるわけではありません。


最初見た時は、彼の左片麻痺がかなり強く症状がでていて、


「これはリハビリをしても回復は難しいかも」と正直思ったものです。


しかし彼はリハビリ以外の時間に、コツコツと自主トレーニングに励んでいました。


他の患者さんがゆっくり休んでいるときも、TVをみている時も、


彼はコツコツと回復を信じて自主トレーニングをしていました。


僕たち看護師は知っています。彼の熱い努力を。


体調の観察はもとより、彼のトレーニングのお手伝いをしました。


運動のタイムキーパー役、動きが落ちてきたら正しいフォームに修正、


自主トレーニングの効果に合わせてメニューの修正、


何より一人でやるよりも断然モチベーションが違います。


これはほんの一例ですが、


このようにリハビリ以外の21時間をどのように過ごすかが大切です。


患者さん一人一人事情も体調もやる気も違います。


それでもただボーっと過ごすだけでは時間もお金ももったいない。


入院期限は決まっています。保険を使えばみんなのお金です。


その人に合ったメニューを作って、可能な限り時間を工夫していきましょう。



② 患者さんの麻痺や嚥下能力を見極める


脳卒中では、急性期に嚥下障害を70%程度の例で認めるとされています。


別の患者さんとの経験です。


70歳代の女性患者、脳梗塞。左側完全麻痺。意識は清明。会話はスムーズ。


急性期病院から転院してきたときは、鼻に経鼻栄養チューブが挿入されていました。


食事は前の病院からずっと、


鼻のチューブから液体の栄養剤を流し込んで栄養と水分をとっていました。


僕は嚥下能力を測るスケールの技術を身に付けていましたから、


彼女の嚥下能力を調べました。


「うん、食べられる。但し今ははちみつ状の強いとろみを付ければ大丈夫だ」


これが僕の評価でした。


担当ST(言語聴覚士)の評価も「食べられる」でした。


じゃあ、鼻のチューブを抜いて食べようやと提案したが、STは「ノー」。


リハビリ部門の暗黙の了解で「嚥下造影」(レントゲンで実際に食べるところをリアルタイムで

写してちゃんと誤嚥せずに食べられているかの検査)


をしてからでないとダメとのこと。


嚥下のプロが「食べられる」、看護師も「食べられる」


なのに食べられないなんて・・・と抗議しましたが、変えられず結局嚥下造影をしました。


嚥下造影の結果は「強めのとろみなら安全に食べられる」でした。


ほらーーー、言ったじゃないか!


確信した評価でしたから僕は自信を持って食べようと提案したんです。


もちろん、嚥下のスケールを使うだけでなく、その他いろいろ複合的に判断した結果です。


その後患者さんはチューブを外して経口で食べることになりました。


これは嚥下造影法を軽んじているのではありません。


嚥下造影と水飲みテストは同じ推奨グレードBになっています。

(脳卒中治療ガイドライン2015)


せめてこうしたメジャーなスケールくらいは看護師も身に付けておくべきです。


安全に説得力のある提案をするためには、必須です。


私はリハビリ職じゃないからーとか、


まったくだめです。


看護師こそ、せめてメジャーな評価方法くらいは身に付けておく必要があります。


麻痺が評価できなかったら、脳卒中の患者さんを看れませんから。


逆に言うと、麻痺が分からないのにどうやって脳卒中の患者さんをみるの?


リハビリテーション看護では、リハビリ職のように麻痺や症状の評価ができる、


この評価しだいで、より自立へより患者さんの目標へ近づくように支援していきます。


この患者さんからは後で御礼を言われました。


「あなたがあの時『食べられるよ』と言ってくれた。


それが今でも覚えている。とっても嬉しかった。


今、チューブを抜いて口からご飯を食べられるの、ありがとう」


僕は闇雲に食べられると提案したのではなく、きちんとSTも使う評価方法を駆使して


「うん、食べられる」と提案しました。


結果はその通り。


これはほんの一例ですが、看護師が適切な評価をすることでリハビリがぐっと


前に進むこともあります。



③ 時には厳しく待つ、やってもらう



歳をとると、どうも甘えたくなるものなのでしょうか。


リハビリ中はおそらくどこの病院でも厳しくリハビリをしています。


セラピストによっては、ストイックなやり方で、患者さんが結構疲れることも。


でもそうしないと、回復が難しいから、厳しく訓練をしています。


リハビリが終わって病棟に帰ってくると、とたんに自分でやらなくなる患者さん


も多くいます。


ちゃんと知っていますよ。できることは。


でも「やってー」「できなーい」


と看護師にやってもらおうとする患者さんは多い。


できないのならお手伝いや介助をするのは、わかりますよ。


でもできるんですから!


中には、「あの人はやってもらっているのに、私には全然手伝ってくれない」


と言う方もいます。


それはそうです。だって自分でできるんですから。手伝う必要性がありません。


周りの介助が必要な患者さんを見て、あの人ばっかり・・・と嫉妬するのでしょう。


経験上、高齢者にこうした甘えというか依存的になる方が多くいらっしゃいます。


甘えたいのも分からなくはないですが、ここはリハビリ病院です。


あと、「待つ」ということも大切です。


麻痺があると最初はどうしてもうまく靴が履けません。


服を着替えるのも一苦労です。


そこはちゃんとわかって患者さんを上手くサポートしていきます。


できることは待ってでも、ご自身でやっていただく。


ただ優しいだけの看護師さんではだめです。


患者さんのためにならないことは、厳しくいきます。



④ 脳卒中の患者さんの場合は特に再発予防が大事



脳卒中は再発しやすい疾患です。


多くは今までの生活習慣が影響しています。


家に帰ってから再発せずにこれからの人生を過ごしていただくために、


なにが危険因子なのかをしっかりと学んでもらう必要があります。


高血圧なら入院中から血圧手帳に自分の血圧を記入していき、自分の健康を意識してもらう。


食事を野菜中心のバランスのとれたものに心掛ける。


喫煙者は禁煙指導。


その他にも気を付けていくことはありますが、


こうした再発予防教育はとても大切なことです。


もう二度と入院されないために、我々も日々勉強です。



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いかがでしたか?


リハビリテーション看護は多肢にわたる仕事です。


患者さんはリハビリ病院を退院すると、生活は今までの自宅中心になります。


リハビリ入院中に我々リハビリテーション看護がいかに患者さんのこれからに


深く関わることができるか。


患者さんが退院したあとの、「安全」「社会復帰」「再発予防」


を考えぬくことです。


こうした視点を持って日々の仕事をしていきましょう。


なかなか一般的に広がりにくい言葉ですが、疾患や症状に詳しくないと


専門的なことはできない領域です。


日々勉強です。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。



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