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カテゴリ:脳卒中

CTとMRIの違い。脳を見るときの使い分けはこうする。

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分かっているようで、よく分かっていない。

CTとMRIの違い。そしてその使い分け。

・・・・・いや、いいです。なんだか難しそう。


・・まあ、そう言わずに。

大丈夫です。難しいことは言いません。

むしろこの超基本だけでも知っていると、知らないよりはるかに物知りです。




◆ CTは放射線を使う。MRIは磁気を使う。

CTはレントゲンのように放射線を使って体の中を調べます。

MRIは磁石の力を使います。

詳しい原理はここではパス。

まずは使うものが違うので、それぞれ注意しないといけないことがあるということです。


CTは放射線を使うので妊婦さんは絶対だめです。

CTは撮影時間が早く、大抵はあっという間に撮影が終わります。

音も静かです。


MRIは磁気の力がめちゃくちゃ強いので、金属製の入れ歯さえも必ず取ってから撮影です。

MRIは撮影時間がCTよりも長くだいたい15分~30分かかります。

その間は「ガンガン!キーン!キーン!」とまるで工事現場にいるような大きな音がします。

なので患者さんが途中で「もう無理。耐えられない!」と断念することもあります。


◆ 脳出血に強いのがCT。脳梗塞に強いのがMRI。

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CTは出血を写しだすことが得意です。

出血があればすぐに分かるのです。

なので、脳卒中を疑うときはまず頭のCT画像を撮ります。しかもCTは撮影時間がとても短く済みます。

CTでも脳梗塞が分かるのですが、これはある程度時間が経たないと写りません。

脳梗塞を発症したてのときは、まったく写りません。それこそ正常の脳画像として見えるほどです。

ちなみにCTで脳梗塞は黒く写ります。

先ほど述べたように、CTは出血を判断するのが得意なのです。

事故で頭を打ったとか、脳卒中疑いとかでまず頭のCTを撮る。それで白く写っているのがなければ、とりあえず脳出血はないな、ということになります。


脳梗塞と脳出血、見え方の違いCT→脳梗塞は黒く見える(但し超急性期は何も異常は写らない)。脳出血は白く見える。要は血は白く見える。
MRI→脳梗塞は白く見える(但し超急性期の時だけ)時間の経過とともに黒くなっていく。脳出血は黒く見える(DWEというモードで)


かたやMRIは発症したての超急性期の脳梗塞の判断を得意とします。

脳梗塞で救急搬送されてきた患者さんの頭のMRIを見ると、はっきりと白い箇所が分かります。

この白い箇所が脳梗塞です。

時間が経つと脳梗塞を起こしている箇所の白いのがだんだん薄くなってきて、最後は黒い穴があいているように見えます。

こうなってしまうと、ここの脳梗塞は完成されたものとなっている証拠です。

発症したての超急性期の脳梗塞だと、t-PAという薬を使うともしかしたら血流が再開して大事に至らずに済むかもしれません。


MRIのすごいところは、ただ単に刀でスパッと切ったような断面の画像だけじゃなく、いろいろな角度から体の中を見ることができるのと、いろんなモードがあって強調して見たいことを見れるということです。


◆ CTは頭蓋骨が写る。MRIは脳そのものが写る。

QLIFEさんのサイトから引用しています。https://www.qlife.jp/dictionary/item/i_080102000/

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CTとMRIの違いがよくわかります。

→の先に白くなっているところが脳梗塞です。

かたやCT画像では何も変な所は見られません。先ほど述べたように、超急性期の脳梗塞はCTでは何も写らないのです。正常な脳のように見えるというわけです。

ここではMRIが得意分野です。

超急性期の脳梗塞はMRIでは白くはっきりと写ります。これは分かりやすいですね。


それとCTでは周りに頭蓋骨がはっきりと白く写っています。

MRIは頭蓋骨はあまり分からず、脳そのものだけを写して出しています。

これもCTとMRIの違いです。

これを知っていると、この頭の画像がCTなのかMRIなのかが一目瞭然と判断がつきます。


CTとMRIはそれぞれ得意分野があります。

これを知っているとなぜ今CTなのか、MRIなのかがよく理解できますし、画像を見た時に異常を見つけやすくなります。

今や脳画像が読めるようになるのは、看護師やセラピストなども必須といえるでしょう。

もやは画像と看護、リハビリは避けて通れないようになってきました。


どうでしたか。

それほど難しくなかったでしょ?


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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脳には生まれてからある時期までに取得しないと、その後一生機能取得ができないことがある。

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人間の脳は生まれた時はとても未熟なもので、時間をかけて成熟していきます。

成熟の速度は、脳の部位によって差があります。なかには生後数年を要する部位もあります。

脳が機能を取得すべく、学習している期間といえます。

もし、ある時期までに機能が取得できなかったら、一生にわたり失われたままになるものもあり、その時期を「臨界期(りんかいき)」と呼びます。

ちょっとその実例をご紹介します。





◆ 親に棄てられオオカミに育てられた子のその後は。

有名な話があります。

昔、生後親に棄てられてオオカミに育てられた子が発見されました。

推定7・8才。

保護され、その後いろいろな教育を試みましたが、結局、言葉を話させることはできませんでした。


言語を母国語として習得する臨界期は六ヶ月ごろから始まって十二才くらいまで、言語の習得は六才と言われています。


つまり推定7・8才で保護され、そこから言葉の教育を受けても結局習得できなかったということは、やはり、機能によってはある時期までに習得しないと、そのあと一生取得できない機能があるということです。


◆ 知能は年齢を重ねるとともに発達する。

今までの知識や経験を結集して、場に応じた適切な答えを導き出す能力で「結晶性知能」と呼ばれるものがあります。

最近の研究では、この「結晶性知能」は高齢になっても発達することが明らかになっています。


長い年月にわたって蓄積された多くの知識や経験を、新たな神経回路によって結びつけることにより引き出されるのです。


◆ 脳に刺激を与え続けよう。



知能は歳を重ねても発達するとお話しました。

そのためには、何歳になっても、普段から脳を使う習慣を持ち、意欲的に生きること、興味を持って生きることです。


刺激を受けることで神経細胞の死滅を抑制します。

そして新たな神経回路の形成につながります。


このことは、高齢者の脳を調べたところ、歳を取っても知性を磨き続けた人は長生きで、神経細胞の特記が伸び、新しい神経回路が形成されたという報告から証明されています。


◆ 歳だから・・・なんて関係ない。好奇心旺盛に生きよう。

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脳は刺激を受けると活性化します。

違う表現ですと、「老けない」ということです。


絵を見る、映画を観る、音楽を聞く、誰かに会いに行き話をする、旅行に行く、新しいお店に入ってみる、など何でもいいのです。

新しいことをやるのがおすすめですが、普段をちょっと違うことをするだけでも脳に刺激になります。


そう、チャレンジしている人って若いんです。


なにも難しいことをしろということではありません。

本を読むということでも立派な刺激です。

なんならブログを書くとか、読むとかでもいい刺激になります。

あっ!もう脳が刺激を受けてますね!ヽ(^o^)丿


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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野菜・果実・魚介類不足、それと塩分摂りすぎで脳卒中リスクが約3倍に!

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脳卒中の危険因子といては、高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病等があります。

これから分かることは、脳卒中は生活習慣が主な原因になっているということです。

もちろん、生活習慣だけが原因ではありません。

もともとの血管の状態や心不全や遺伝など、もろもろの要因があることはあります。


そのような中で、滋賀医大で死亡リスクが約3倍になる食生活を発表しました。

以下引用です。



時事通信社

滋賀医科大(大津市)は7日、食事と脳卒中や心臓病といった循環器疾患による死亡リスクとの関連を分析したチャートを初めて作成したと発表した。野菜や果物、魚介類の摂取量が国の推奨量より少なく、食塩が多い場合、死亡リスクは約3倍に高まるという。

 同大は1980年の国民栄養調査に参加した男女9115人を2009年まで追跡調査した。その結果、推奨量をすべて満たす場合に比べ、野菜や果物、魚介類の摂取がいずれも半分未満で食塩が多い場合、死亡リスクは2.87倍になったことを確認した。






◆ 要約

野菜、果実、魚介類が推奨摂取量の半分で塩分摂りすぎだと、死亡しすくは約3倍になる。




◆ 解説

1980年(昭和55年)の国民栄養調査のなかで、「食品の摂取状況」というのがあります。

この「食品の摂取状況」を1980年(昭和55年)と2009年(平成21年)を比べてみます。




・「緑黄色野菜」昭和55年大人1人/日55g → 平成21年 93.4g(✙38.4)

・「その他の野菜」昭和55年大人1人/日200g → 平成21年 165.3g(-34.7)

・「魚介類」昭和55年大人1人/日92.5g → 平成21年 74.2g(-18.3)

・「食塩摂取量」昭和55年大人1日/日13.0g → 平成21年 10.7g(-2.7)


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「野菜は体にいい」と広まっていることもあり、最近になるにつれて野菜をたくさん摂るようになりました。

その他の野菜とは、緑黄色野菜以外の野菜のことで、たとえば大根とかたまねぎとかです。


あと昔に比べて魚を食べなくなってきましたね。


塩は、「塩分とりすぎは体に良くない」と広まった結果、気に掛ける人が多くなったのでしょう。

現在では成人の1日の塩分摂取量は、10g以下を推奨されています。

もうちょっと詳しく言うと、成人男性は8g以下、成人女性は7g以下です。


やはり野菜中心のバランスのとれた食事に勝るものはないのでしょうね。


◆ 塩分控えめでも美味しくなる方法
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あと塩分ですが、塩分控えめだと味気なくて嫌だなあと思っている人には、ちょっとした工夫で塩分控えめにできます。

・とんかつやお刺身の上からソースやお醤油をドカドカかけるのをやめて、小皿にチョンチョンと付けて食べる。

・お味噌汁の底だまりを残す。

・ラーメンの汁を飲み干さない。

・おかき、せんべい、漬物類をほどほどに。

・塩の代わりに香辛料やハーブなどを上手く使うことで、パンチの効いた味が出せる。

・お焦げも大切な風味。


一度お試しください。


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました


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リハビリはまず歩くことにこだわる。自分で移動することをあきらめないという基本的な考え方

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人間は二足歩行をするのが、そもそも自然なのです。

リハビリをするときは、とにかくまず「歩行」にこだわってアプローチをすると思いますが、これにはこうした考えがあるからです。

リハビリで歩行ということについて、セラピストたちはどう考えながらやっているのでしょうか?




◆ 座るよりも、歩く。これが前提にある。

「座る」と「歩く」ならどちらが身体にとって自然でしょうか。

それは「歩く」ほうです。

それほど歩くということは、人間にとって大切なこと。

歩くことで頭もクリアになったり、下肢のふんばりが効くようになれば姿勢が保持しやすく嚥下障害の方の嚥下改善にもつながります。


この歩くという行為には、多くの器官が多くの動きを制御しながら可能になる、実に複雑な動きといえます。


それゆえ、事故や病気などで二足歩行に障害がおきると、それを取り戻そうとすることは本当に難しい。

単に足だけにアプローチをしてもうまくいきません。


脳卒中により本来、歩行時に必要な機能がうまく働かなくなり、歩くときにフラフラとふらついたり、脚に力が入らなかったり、脚の振り方が今までと変わってしまったりします。

こうした状態を「できるだけ正常に近づける」という方法を模索していきます。


歩行ができる先には、両手が自由になり、もっと生活の幅が広がる。

だからこそ、リハビリでは歩行にこだわる。

単に「歩けて良かったね」ではなく、その先の生活を見据えて考える。

装具を付けてでも、歩行器を使ってでも、杖を使ってでも、自分で歩けることにこだわってリハビリをしていきます。


◆ 患者さんによっては、福祉用具を使ったり、歩き方を変える。

「歩く」といっても、様々です。

例えば、いつも家の中ばかり居る人では、家の外の要因はあまり考慮しなくてもいい。

家ではリビングとトイレまでの距離が10mくらいなら、伝え歩きでもいいので10m動けたらOKということが言えます。

また、正面を向いて歩くより、壁にある手すりを持って横に歩くほうが適している方もいます。


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杖やシルバーカーがあれば、より安定して歩けられるのなら、それを使ったほうがいいでしょう。

このように、歩くだけでも、いろいろなパターンがあり、ちょっとここでは割愛いたしますが、患者さんに合った移動形態を考えることが大事です。


◆ 自宅や活動範囲に合わせたリハビリを追求していく。

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とはいっても、歩くことが困難な方はいらっしゃいます。

脳卒中では、リハビリ開始から数か月~6ヶ月くらいが過ぎたあたりで、リハビリ効果が薄くなるパターンがあります。

そのほか、諸事情で歩行をすることがかえって危ないという例や実用的でない例もあります。


二足歩行にこだわってアプローチをしていても、歩行することが難しい場合は、患者や家族が望む形態を話し合い、最終的に一番安全な方法で落ち着くことがあります。

私の知っている例では、家の中を這って移動している方もいます。

でも本人や家族はそれでいいのです。

なんせ自分で自由に家の中を移動できるのですから。しかもコケることはありません。


このように歩けるに越したことはありませんが、事情によりグッと移動形態を落としてでも自分で自由に動けるほうがいいこともあります。


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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谷間の障害と呼ばれる高次脳機能障害

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高次脳機能障害はそとから見えにくい障害です。

高次脳機能障害についてはこちら⇒ 「高次脳機能障害を分かりやすく書いてみました」


谷間とは、他の障害に比べて福祉の手から離れて、うまく救いの手が差し伸べられることが少なかったという意味です。

なぜ高次脳機能障害はこうした谷間の障害と呼ばれるようになってしまったのでしょうか。


◆ 高次脳機能障害は見た目では分からないことがある

何かをしてみて、何だか他の人と違うなあと思うことがあり、パッと見では症状があることが分からないことがあるのです。

病院では脳神経外科、神経内科も診ますが、精神科が主になって診ます。入院中も精神科へ他科受診をすることはよくあります。


たとえば高齢者でしたら、失礼ながら「もしかして認知症?」と勘づくことはあります。でもおかしな言動が必ずしも認知症とは限りません。高次脳機能障害かもしれないのです。

また20代、30代と若い人の場合、さすがに認知症だとは思わずに、発達障害者か精神病患者に勘違いされることもあります。

こうした誤解は実際にあります。

一般市民からみて高次脳機能障害を正しく判断することは大変難しいことです。

それゆえに福祉の手を借りることが遅くなったり、不快な言葉を浴びせられたりして、本人やご家族がつらい思いをされるのです。

高次脳機能障害の症状はほんとうに多肢にわたります。

そのバリエーションの多さから、100人高次脳機能障害者がいれば100通りの症状があるといわれるほどです。

高次脳機能障害は専門の医師でないと診断を誤ったり、適切な治療やリハビリができないほど専門性が高い領域といえます。

◆ 精神保健福祉手帳の申請ができることを知ってほしい

昔のCTやMRIがなかった時代には、脳卒中の後遺症である高次脳機能障害は精神の障害として扱われていました。

高次脳機能障害が精神保健福祉手帳の対象とされ続けていたため、急性期病院の医師たちにはこの手帳のことを周知できていませんでした。急性期では治療優先ということもあり、あとは回復期に任せるというような風潮もありました。


身体障碍者手帳が急性期の医師によって多く発行されたことに対して、精神保健福祉手帳は発行ができることすら急性期の医師に周知できず、制度が形骸化されていました。


したがって制度はあっても運用がされていないとして「谷間の障害」と呼ばれたのです。


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交通事故や転落事故等による高次脳機能障害はもっと深刻です。

介護保険制度がありますが、これは脳卒中などでは40歳以上から適応となります。

ということは、事故などの頭部外傷は65歳からでないと介護保険の適応ではありません。40歳が事故を起こして頭部外傷になったら?20歳がなったら?

そうです。もしそれが原因で介護が必要になっても、介護保険が受けられないということになります。

このように頭部外傷による若者の高次脳機能障害は、制度から取り残された状況になってしまいました。



厚生労働省はこのような状態を重く受け止め、「高次脳機能障害支援事業」を展開しました。

その結果、現在では高次脳機能障害者への精神保健福祉手帳を、救命医やリハビリテーション担当医でも記載・発行ができるようになりました。


しかし未だに多くの病院では高次脳機能障害に対して精神保健福祉手帳を発行していません。

脳卒中や頭部外傷で回復期リハビリテーション病院を選ぶ際には、高次脳機能障害の診断が可能か、精神保健福祉手帳への対応をしているか、ということを事前にお調べください。


こちらの記事もご参考に⇒ 「高次脳機能障害と認知症の違い」


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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リハビリの外出訓練はどのようなものか

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こんにちは、ピストンです。



回復期リハビリテーション病棟では、基本的には次は自宅生活が待っていることになります。


例外はあります。


リハビリをしてきたが、諸事情で自宅ではなく施設を選ばれることもあります。


しかし急性期をすぎてリハビリ病院に入院してきたということは、


可能性に賭けてこられたということです。


多くの患者さんは自宅に帰ることを思っています。


自宅退院を目指す患者さんにたいして、リハビリスタッフをはじめてとして看護師や他の医療職


は、自宅での生活を考えて日々の仕事をしていくことになります。



自宅に帰るにあたって、障害の程度によってこえなければならない壁があります。


そこ壁にどうやってむかっていくか。


入院中にいろいろ試すことをやってみて、帰ってから困らないように課題を抽出していきます。


そのひとつが


「外出」と「外泊」です。



● 退院したあとの自宅生活を視野にリハビリをする



退院までにたとえ1回でも外出をして、


家の中での動作が安全におこなえるかを試したほうがいい。


それまでは入院中に、歩く、食べる、排泄する、着替える、くつを脱着するなど、基本的な


日常生活動作を訓練します。


入浴の練習もします。



自宅にベッドがない場合は、床からの起き上がりも訓練します。


畳の家でも、そうです。



すべては自宅での生活を見据えて訓練します。



● 外出をしていろいろ試す


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ある程度リハビリで日常生活ができるようになってくると、自宅ではどうかを試します。


自宅にリハビリスタッフが同行します。
必要があれば、ケアマネージャーや福祉用具業者なども同行することがあります。
自宅の玄関の段差は何センチで、安全に越えられるか?
手すりは必要か?
トイレ動作はできるか?
バスタブに入れるか、出られるか?
ベッドは適切か?
ベッドからトイレまで、いつもいる部屋からトイレまで歩いていけるか?
など、多くのチェックポイントがあります。
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自宅に外出する以外にも
仕事や買い物などでバスや電車といった公共交通機関を利用する場合は、
実際にバスや電車を乗りに、リハビリスタッフと一緒に外出をする場合があります。
健常者ではなかなか気づかないことがありますが、バスや電車に乗ることは
障がいを持つ患者さんには不安なことなのです。
このように入院中に外出をすることで、このあとにある自宅退院が安心しておこなえるのです。
これらを一つ一つ確認していきます。
問題があれば、残りのリハビリ期間中の課題となります。

● 外泊もしてみる


外出だけでなく、外泊をすることも有効です。


たとえ1泊だけでもいいのです。


外泊なら時間的にせかせかしなくて済みます。


時間は外出よりありますので、じっくり自宅生活のイメージがつきやすい。


できるだけ普段どおりの生活をして1泊してもらいます。


問題があれば、残りのリハビリ期間中の課題となります。



● すべては退院したあとのことを考える


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これに尽きます。


そのためにリハビリ入院をしているといっても過言ではありません。


患者本人や家族は、単にリハビリスタッフのいうままにするのではなく、


看護師のいうままにするのではなく、


もっとどん欲にリハビリに飢えて欲しい。


「もっとやりたいんだ」って言っていいんです。


そういう患者さんは良くなります。


リハビリメニューは多彩にあります。


お金と時間をつかって入院しているのです。


ずっと入院はできません。


だからこそ、どん欲にリハビリに励んでほしい。


僕たちは精一杯サポートさせていただきます。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。






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脳卒中の言葉の意味を正しく理解する



こんにちは、ピストンです。


今日のお話は、脳卒中という言葉についての知識についてです。


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● 脳卒中は突然やってくる


脳卒中で突然倒れられた時、本人の動揺と家族の動揺は大変大きいものです。


脳卒中は「ある日」「突然」やってきます。


ついさっきまで普通に生活していたのに、次の瞬間、倒れられる。


トイレに行ったきり帰ってこない・・・ あれ?妙に長いトイレだなあ・・・


トイレに行くと、そこには倒れている家族がいる。


さっきまで普通に会話していたのに、急に呂律が回らなくなり、ご飯をボロボロとこぼす。


あの車、ずーーとそこの道路に止まっているけど、邪魔だなあ。どうしたんだろ?と思って、車に近づくと中でドライバーが倒れているのを発見する。


このように脳卒中は突然やってきます。



● 脳卒中の意味


脳卒中は、


「脳」はそのまま脳の意味です。

「卒」は突然という意味です。

「中」は中る(あたると読みます)。的に中るとかフグの毒に中るとかの中毒にあたる意味です。


つまり脳卒中は脳が突然にあたるのです。


脳卒中は、

「脳梗塞」

「脳出血」

「くも膜下出血」


この3つの病気の総称です。


「カローラ」「クラウン」「アルファード」  この3つは「トヨタ」。 というイメージでしょうか。


「うちのお父さんが乗っている車はトヨタです」

といっても正解ですが、それだとトヨタのどの車かは特定できません。トヨタ車に乗っているので、正解といえば正解です。でもこれだと車種は分かりません。


「うちのお父さんが乗っている車はカローラです」

と言えば、分かりやすいですよね。トヨタ車の中でどの車種かが特定されています。とても具体的であり且つトヨタ車だってことも含めて分かります。



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図:脳卒中 脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会.


この脳卒中も、ただ脳卒中といってもその中のどの病気かは分かりません。


より特定して具体的に病名をいうとなると、「脳梗塞」や「脳出血」または「くも膜下出血」ということになります。

この3つ以外の脳の病気は、脳卒中とは呼ばないです。


脳卒中はこの3つだけなのです。



● 昔は違う言い方をしていた


昔は脳卒中のことを「中風(ちゅうぶ)」と呼んでいました。


地方によっては「ちゅうふ」とか「ちゅうぶう」とか言います。


主に脳血管障害の後遺症のことを指します。


実は亡くなった僕の祖父は脳卒中にかかり左半身麻痺だったのですが、

生前は自分のことを「俺は中風なんや」とよく言っていました。


昔は今みたいにMRIやCTなどが無かったので、どうして突然こんなことが起こるのかよく解らなかった。

どうも頭に何かあったのだろうとは分かっていたのでしょうが、詳しくは分からなかった。


昔の人は「きっと悪い風に中ったんだ」と考えました。


だから「中風」と呼んだのです。


入院してくる超高齢者の患者さんのなかには、いまだに中風と自分のことを言う患者さんもいます。


最近の人はもう誰も言わないと思いますし、そもそもこの言葉を知らないのではないかと思います。


今は脳の血管に異常がおこることで発生することが分かっていますから、脳卒中のことを正確には、 「脳血管障害」と言います。



● 難しいと思うなら、まず言葉の意味を知ってみる


看護師のなかでも、その辺がちゃんと理解できていない人がいます。


看護学生もまだまだ勉強不足で、そこをちゃんと理解していない人もいます。


一般の方も脳梗塞と脳卒中の言葉の定義をちゃんと理解できていない方はたくさんいらっしゃいます。


脳の病気というと、なんだか難しそうだなあと思われることが多いのですが、 まずは言葉の定義、意味をしっかり理解することから始めるといいと思います。


言葉の意味を理解すると、どうしてこの漢字が当てはめられているのかがわかり、病気の本質的なことが理解しやすくなります。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。



[ひらめき] こちらの記事もおススメリンク記事「脳卒中の管理(高血圧)」



脳卒中、心筋梗塞、突然死を防ぐ101のワザ

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痛みはリハビリ意欲を低下させる

こんにちは、ピストンです。


今回のお話は、痛いからと湿布をペタペタと貼る、痛み止め薬をやたら飲む患者さんについてです。


脳卒中による麻痺のある患者さんで、関節に痛みのある方はたくさんいらっしゃいます。


特に麻痺側の関節が痛むことが多いです。

健側(麻痺のないほう)の関節は痛くないということではなく、健側が痛む場合もあります。


そこで痛み止めとして湿布をいっぱい貼ったりする患者さんがいます。


でもその患者さんは普段から痛み止め薬を飲んでいるんです。


にもかかわらず、さらに追加で湿布を貼ったり、屯用で痛み止め薬を追加で飲んだりしているのです。

「ちょっと痛み止めを使いすぎですよ」と言ってもほとんどの患者さんは聞き耳持ちません。


たとえ湿布でも皮膚から薬剤が吸収されて胃を荒らすことに変わりありません。でも説得しても本人はもう湿布や痛み止め薬が、精神安定剤のようなものになっていて、貼らずに飲まずにはおれない。居ても経ってもおられなくなっていて、我慢ができません。


麻痺測が痛いのは、多くは動かさないことで起こります。


健側(麻痺がないほう)の腕や脚を使って日常生活が送れるようにリハビリで訓練をすることが多いので、麻痺側は動かすことが少なくなりがちです。


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入院中に、リハビリ以外の時間に麻痺側の腕をいつも自分で動かしていた男性患者さんがいました。

片方の動くほうの腕で、麻痺の腕を持っていつも動かしていました。

いつベッドに訪問しても、彼は麻痺側の腕をいろいろ動かしていました。

彼は研究熱心で、ネットや本などで勉強して、常に自分で空き時間を有効にリハビリをしていました。


その彼は左腕と左脚に重度の麻痺があったのですが、痛みはほとんど出なかったんです。


退院した後、彼はちょくちょくフラッと病院に訪れてきて僕に会いに来てくれたのですが、あまり動かなかった麻痺側の腕が結構動いていたことに驚きました。


個人差はあるのでしょうが、やはり継続は力なのでしょう。


腕に麻痺があると肩関節が腕の重みによって外れ掛けたりする亜脱臼状態になったりして、かなり痛むことがあります。


そうなると麻痺している腕をアームスリング等で支えてあげることで関節が外れないように保護したりします。



脳神経外科の急性期にいた頃、ベテランの看護師さんが麻痺測の痛みで「今日はリハビリしたくない」と言った患者さんに、


「私だってね、脚が痛くても湿布貼ってがんばっているんよ。痛くてもリハビリをやらなきゃよくならないよ!湿布貼ってでもリハビリをしなきゃ!リハビリってのはそーいうもんなんや!」


ベテラン看護師の迫力に怖くてか、その患者さんは嫌々ながらリハビリをしに行きました。


今は早期離床、早期リハビリが叫ばれていますから、発症後からリハビリをするのは急性期では当たり前です。


まあ、本人の状態にもよりますが。


脳卒中は、早期にリハビリを導入することで予後は良くなることが知られており、回復する可能性が高まります。


あながち、そのベテラン看護師の言うことは間違っていないと思います。


あとは変に患者さんの身体が痛まないように気を付けながらリハビリをしていくということでしょうか。


拘縮すると少し動かすだけで激痛が走ったりします。


本人は辛い状態ですが、痛み止め薬を多用すると今度は副作用の心配が出てきます。


一つは麻痺測もストレッチやほぐしでしっかりと動かしてあげること。


もう一つはあん摩マッサージ師によるマッサージを受けること。


または、主治医に現状を相談してみてください。薬の調整をしてくれると思います。


在宅などでリハビリを継続している方は、担当のセラピストに相談するのもいいと思います。


痛みはリハビリへの意欲を低下させるので、できるだけ取り除きたいものです。


日常生活への影響も出てくることがあります。


その人に合った対応を考えていく必要があります。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。






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高次脳機能障害を分かりやすく書いてみました

こんにちは、ピストンです。


今回は、高次脳機能障害のお話です。


知っている方ならそれでいいのですが、よく知らない方にとっては なんだか難しそうな言葉ですよね。


看護師の中でも脳が苦手という方は多くて、「脳」とか「脳外科」と聞くともうそれだけでアレルギー反応が出るくらいです。


高次脳機能障害 イメージ.jpg

イメージ


この高次脳機能障害は脳卒中や頭部外傷などで起こる可能性が高い症状なのです。


例えば、服が着れなくなる、お箸などを使ってご飯が食べられない、ものが覚えられない、集中力がない、ボーっとする、興奮する、暴力を振るう、計画通りにできない、指示を受けてもできないなど、


これらの症状により、日常生活または社会生活に制約がある状態が高次脳機能障害です。


前まではちゃんとしていた人でも、病気やケガでこういうことになることがあります。


家族にとっては「あんなにしっかりしていたお母さんがこんなことになるなんて・・・」とショックを受けることもあります。


この高次脳機能障害は本を読んでもよく理解できない方が多くて、それだけ奥深い領域なのでしょう。


高次脳機能障害を理解するには、この言葉を分割するとよく理解できます。


高次脳機能障害を「高次」と「脳機能障害」に分けるのです。


「高次」とは「人間だけが持つもの」もしくは「人間が社会で生きていくために必要なもの」


と置き換えるとよく分かります。


お箸を使ってご飯を食べるとか、服を着るとか、指示を受けてその通りにやるとか、これらは人間が持つものですよね。


急に怒ったり、ぼーっとしたり、計画どおりにできなかったりすると、人間社会では困りますよね。


つまり「高次」とは人間が人間たらしめている能力といいますか、人間だけが持つ能力と言えるでしょう。


「脳機能障害」は脳がダメージを受けて様々な機能に障害を受けている状態です。


この「脳機能障害」だけだと、サルや犬など動物にも起こります。サルも脳機能障害を受けると麻痺が出ます。犬も感覚がなくなったりします。人間以外にも起こることなのです。


このように脳の機能が障害を受けることによって、人間だけしかできないことができなくなることが「高次脳機能障害」と言えるでしょう。



高次脳機能障害と認知症は違います。


認知症は徐々に進行します。また、その発生機序は違いますし、中核症状と周辺症状に分けることができます。

中核症状は、記憶障害などの全員にある症状。

でもお箸を使ってご飯を食べるといった長年の長期記憶は保っていることが多いです。ポストは赤いとか。

もの盗られ妄想や徘徊などの周辺症状は、人によっては現れたり出なかったりします。



一方、高次脳機能障害の多くは、ある日突然起こります。


そして困ったことにもう一度社会で活躍することができなくなったり、難しくなったりします。


介護の重症度も高くなりがちです。


しかもなかなか治らず、ずーっと引きずることが多いのです。


麻痺だけではなく、この高次脳機能障害に悩まされる患者さんは多くいます。


特にまだ働き盛りの患者さんにとっては、生活を根本から揺るがす一大事です。


日本はこうした患者さんのサポート体制が不十分です。


一般市民も、この高次脳機能障害をよく知らない方が大勢います。


認知症と間違えて、「あの人はボケてしまったんだ」と思い込まれたりするケースもあり、難しい課題です。


今回のお話はここまでですが、我々看護師ももっと高次脳機能障害について勉強し、患者さんやその家族の良き理解者にならないといけませんね。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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脳卒中患者の雇用は大きな悩み

こんにちは、ピストンです。


脳卒中患者さんの中で、40~50才代の比較的若い方がいます。


そういう患者さんてお仕事をしているのが普通です。


そこで問題になるのは、退院後に仕事をどうするのか?です。


就職面接 ウズキャリ.jpg


麻痺や高次脳機能障害の程度に大きく左右されますが、多くの患者さんは、今まで通りの仕事ができなくなります。

患者さんは入院中からもう退院後の仕事の不安を分かっています。


患者さんとお話をしていると、仕事をしている若い人はとても不安があることを話してくれます。


僕も働いているので、仕事を失う恐怖はよく分かります。


まずは、今の勤め先がどこまで病気を理解してくれるか、です。


話が分からない会社ばかりではありません。患者さんのことを理解して引き続き雇用をしてくれる会社もあります。

そういう会社は、入院中に上司がお見舞いに来たり、カンファレンスに同席したりすることが多いです。

これなら、患者さんは安心しますよね。

高層ビル.jpg


問題は麻痺や高次脳機能障害の程度が重い場合で、会社の理解がないときです。

または、現在無職の場合でこれから働きたいときです。


営業マンであれば商品を納品したり車を運転したり、見積書を作成したり交渉したりと仕事範囲は多肢に渡ります。

麻痺や高次脳機能障害が重ければ、このような仕事はなかなか難しいでしょう。

かといって、今までやったことのない仕事を一から覚えるのも大変です。

営業から事務へ業種を変えてもらうことも一つの手ですが、電話やパソコンを扱えるのかという問題もあります。高次脳機能障害の程度では、これらも難しいことがあります。


今の会社を辞めて再就職するにしても、難しいです。

ただでさえ40~50才代のいいおっさん(おばさん)なのです。普通でも再就職は難しい。


この就職の問題は毎回、頭を悩まします。

ハローワーク、職業支援所などいくつかの就職支援のところがありますが、本人の希望どおりに職が見つかるかはわかりません。


企業の障碍者雇用枠で雇ってもらうという手もあります。


お子さんがまだ未成年の場合はとくに収入は欲しいですよね。

病院のソーシャルワーカーさんなどに相談していくのが一般的です。


日本はこういった病気やケガで障害を持った人の就職には、援助が少ないのが現状です。


なんとかして本人の希望にあった仕事に就いていただきたいと思います。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。




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脳卒中と血圧自己管理のお話

こんにちは、ピストンです。


脳卒中の予防に高血圧対策は大切です。


『脳卒中治療ガイドライン2015』の中の「危険因子の管理」で、高血圧があります。

高血圧患者は降圧療法を行うことを勧められています。


急性期病院を退院されて、次に回復期リハビリテーション病院に転院されてこられた患者さんの中には、まだ血圧が高い方がいます。

もちろん降圧剤を服用されているのですが、それでもなかなか低くならない方がいます。


オムロン血圧計 Amazon.jpg

オムロン血圧計


回復期の医師が薬の調整をされることになりますが、僕たち看護師も患者さんの日々の血圧管理には敏感になっています。


血圧に関しては、入院中は看護師等が測っているし、その値をアセスメントしていますので、患者本人は特に何もしていません。

出た血圧値を見て「あー、高いね。どうしたんだろ?」と呟いたり感想を言うくらいです。


問題は退院した後です。


自宅でも継続して血圧測定をしていくのかが重要です。


最近は血圧計を持っているご家庭が増えていて、入院患者さんとお話をしているときに血圧計を持っているか聞くと、「持っています」と答える方が結構いらっしゃいます。


ただし、持っているだけで使っていないことが大半ですが。


もったいないですよね。予防という意味でも、今までに使って、自分の血圧や健康にもう少し関心を持っていたら、もしかしたら脳卒中の発症を抑えられていたかもしれません。


もう発症してしまった入院患者さんには、退院してから「発症予防」に関心を持っていただきたいと思います。


そこで僕がよくやるのは、入院中から自分の血圧を手帳に記録していくということです。


まず血圧手帳を用意します。

これは大抵病院の薬剤部に置いてあります。病院によっては何種類か血圧手帳を置いていますから、好きなのを選べばいいです。


血圧手帳 大日本住友製薬.jpg

大日本住友製薬


患者さんに「これから毎日血圧をこの手帳に書いていきましょう」と説明します。


実際に今は血圧を測って書いてみるのが、分かりやすくていいでしょう。


血圧手帳には記録項目に朝と夜といったように、1日2回測定値を書き込めるようになっていますが、別に1日1回だけでもいいです。もちろん、朝晩の2回測定して書いてもいいです。

大事なのは、毎日継続していくこと。

これが難しいのです。


血圧手帳に毎日自分の血圧を書いて記録していることを、病棟の看護師やリハビリスタッフにも周知しておくのも忘れずに行います。

そうすればみんなが協力してくれます。


その血圧手帳は、患者さんに差し上げています。退院してもそのまま継続して家にある血圧計で測って記録を続けてもらうようにしています。


血圧値の基準は、140/90mmHg未満です。

糖尿病や蛋白尿合併例には、130/80mmHg未満、

後期高齢者には150/90mmHg未満を目標にします。

これは『脳卒中治療ガイドライン2015』に準じています。


健康.jpg



受け持ち患者さんにこういう提案と実行ができるようにしていくことが、回復期リハの看護師です。

もちろん、僕は急性期にもいましたから、急性期から継続してもらえたらそれでいいと思います。


入院中はまじめに毎日血圧を記録していた患者さんも、家に帰ってから継続しているのかはわかりません。しかし、回復期を終わると次は生活期で、毎日看護師などの医療職に接する機会もなくなります。だからこそ、脳卒中の再発予防について、回復期にいるときにしっかり勉強して退院して欲しいと考えています。 脳卒中は再発しやすい病気です。


もう二度と入院しないように願っています。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。




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脳卒中予防とアルコールのお話

こんにちは、ピストンです。


脳卒中予防のお話です。


予防のなかでもアルコールについてです。


みなさんは、飲酒はいいと思いますか、それともやめたほうが予防になると思いますか?


乾杯.jpg



『脳卒中治療ガイドライン2015』によると、

「脳卒中予防と飲酒の関連についての科学的データはなく、再発予防に関する飲酒の影響については言及できない。(グレードC1)」P94 とあります。


また別の項目では、

「脳卒中予防のためには、大量の飲酒を避けるよう強く勧められる(グレードA)」P38 とあります。


つまり脳卒中を予防するのに、大量の飲酒はよくない。脳卒中患者が再発することに関して飲酒のことはわからない。ということです。


多量飲酒者は全脳卒中の発症率が68%増加し、特に出血性脳卒中の中でもくも膜下出血の発症率が著しく増加した。逆に、少量~中量の飲酒者では、虚血性脳梗塞の発症率が39%少なかったとあります。


飲酒とアルコール 糖尿病ネットワーク.jpg



まじめな人?は、アルコールは身体に悪いからきっと一切飲まないほうがいいと思ったかもしれません。

しかし、ガイドラインでは、大量の飲酒以外は避けることを勧めていないんですね。


僕のように、普段飲まずに飲み会のときくらいしか飲まない人は、まあ、いいんじゃないでしょうか。飲み会でも大量には飲みませんし。


まだきちんとした研究データがないということですので、これから何か因果関係が見つかるかもしれません。


「そうか、あまり多量に飲まなければいいんだ」ということみたいですが、まあ、ほどほどに飲むのがいいでしょうね。


もし家族さんなどから再発予防について飲酒のことを聞かれたら、大量に飲むのを避けるようにアドバイスをすることです。まったく飲むなとは言えません。ただ、飲酒については、まだ研究データがそろっていませんから、少量といえどもあまりお勧めはしません。脳卒中以外にもアルコールが良くないこともありますからね。


昔から、飲んでも飲まれるなと言います。その一方で「酒は百薬の長」ともいいます。


皆さんもほどほどに、楽しく美味しく飲むのがいいですよね。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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ベッド臥床時に頭位挙上するのはなぜ?

こんにちは、ピストンです。

主に病院に入院している患者さんで、ベッドに寝ているときに、少し頭側を挙げている姿を見たことはありませんか。特に脳血管障害(脳卒中)の患者さんはそうやって、頭をギャッヂアップしていることがよくあります。だいたい、30度くらい挙げているでしょうか。ベッドが水平でないほうが多いと思います。
どうして少し頭側のベッドを挙げているのでしょうか?

これについてちゃんと答えられる方はどれくらいいるでしょう。

根拠はどこにあるのでしょうか。

一番の理由は、頭蓋内圧亢進を防ぐためです。

「脳卒中治療ガイドライン2015」ー 脳卒中急性期の呼吸・循環・代謝管理(4)体位 には、エビデンスが記載されています。
「1.低酸素血症、気道閉塞、誤嚥あるいは頭蓋内圧亢進がある場合は、15~30度の頭位挙上を考慮しても良い(グレードC1)」
「2.主幹動脈の閉塞や高度狭窄のある症例では、脳血流維持を目的として水平仰臥位をとることを考慮しても良い(グレードC1)」

つまり脳梗塞とかで血液の酸素化がよくなかったり、気道が詰まりそうだったり、誤嚥をしたり、頭蓋内圧が高くなってきたりすることを防ぐために、頭位挙上をしてもよいのです。
日本の脳卒中治療の現場では、主に頭蓋内圧亢進を防ぐために30度ほどの頭部ギャッヂアップをしていることが多いです。
そのようなわけで、急性期ならともかく、もう症状が落ち着いている回復期にいる患者さんでは、頭部挙上をする理由は弱くなるでしょう。この場合、挙上理由は、「そのほうが寝ている人からすると心地よいから」「少し頭側をあげたほうが、落ち着くから」というくらいの程度になります。ですから、やってはいけないわけではないけど、回復期ではそこまで頭部挙上についてうるさく言わなくてもいいのかもしれません。

ベッド頭位挙上.gif

たしか広島県の病院だったと記憶していますが、面白い看護研究をおこなった病院があります。
日本では、先ほど言ったように主に頭蓋内圧亢進を防ぐために頭部ギャッヂアップをしています。しかし、これはグローバルスタンダードではありません。世界共通認識ではないのです。

アジアをはじめ他国では、ベッドを水平に保つようにしています。その理由は「脳血流維持のため」です。頭を挙げることで、脳に流れる血流を悪くしてしまわないかという心配があり、そのような考えの国では頭側のベッドを挙げません。確かに脳卒中治療ガイドラインでも、そのようなことを書いています。頭部挙上について各国のやり方や考え方を調べた研究で、読んでいてとても興味をそそられて面白かったです。

回復期リハビリテーション病棟の患者さんでも、上記のように根拠がある場合は、頭部ギャッヂアップをしてもいいでしょう。しかしそれ以外の状況では、かならずしも頭側を挙げる必要性はないようです。やってはいけないわけでもないということです。

それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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脳卒中の管理(高血圧)

こんにちは、ピストンです。

今回は、脳卒中の危険因子として「高血圧」の管理について、お話しをします。
高血圧は、脳出血と脳梗塞に共通の最大の危険因子です。血圧値と脳卒中発症率との関係は直接の正の相関関係にあり、血圧が高いほど脳卒中の発症率は高くなります。それですから、高血圧治療は脳卒中の予防にきわめて有効です。
降圧薬の研究で、3~5年間の5~6mmHgの拡張期血圧の下降により、脳卒中の発症率は42%減少する。また、高齢者の収縮期血圧の治療をすることにより脳卒中の発症率は30%減少する。という結果が出ています。
血圧測定.png

では血圧値はどのくらいが推奨されているのでしょうか?
「脳卒中治療ガイドライン2015」によると、
1.高血圧患者では降圧療法を行うよう強く勧められる(グレードA)。
2.降圧目標として、140/90mmHg未満が強く勧められる(グレードA)。糖尿病や蛋白尿合併例には130/80mmHg未満、後期高齢者には150/90mmHg未満を目標とすることを考慮してもよい(グレードC)。
となっています。
つまり、一般的に140/90mmHg未満を目標にすればよいということになります。条件因子がある人は上記のように数値が変わります。
この140/90mmHgという数値は、「高血圧治療ガイドライン」のなかの目標数値としても同じ値が記されています。脳の専門医も循環器の専門医も、どちらも同じ目標値を設定しているんですね。

僕たちが職場などで、普段から予防としての血圧値はいくらなのか聞かれた場合、140/90mmHg未満と答えるのが正しいです。但し、条件に当てはまる方は修正数値を教えることです。

「脳卒中治療ガイドライン2015」には、高血圧以外には、さまざまは脳卒中に関連したエビデンスが豊富に載っています。急性期でも回復期でも生活期でも、いろんな職場や家庭で参考になることでしょう。
このブログでは、このガイドラインについても説明していけたらと考えています。

それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。
*参考引用文献:脳卒中治療ガイドライン2015

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脳卒中患者の麻痺がみれるように

どうもこんにちは、ピストンです。

急性期と違って、回復期で働く看護師のなかには、脳卒中患者の麻痺がちゃんとみれない人がいます。ちなみに僕が前に働いていた脳外科の急性期病院では、新人からベテランまで全員の看護師が麻痺をスケールを使ってみていました。嚥下能力も改定水飲みテストくらいは全員が行っていました。これが当たり前だと思っていました。だって、麻痺がみれないと脳卒中患者をみたことにはならないのです。
麻痺がちゃんとスケールを使ってみれないなんて、脳卒中患者を看護している看護師としては恥ずかしいと考えています。
皆さんの大事な家族が脳卒中で入院したときに、ちゃんとスケールを使って麻痺が判断できる看護師が24時間いるのと、麻痺がみれない看護師が24時間いるのとでしたら、やっぱり麻痺がわかる看護師がいる病院に入院したいって思うはずです。
というか、スケールを使って麻痺を数値化しないと、リハビリスタッフと話しをするときに、同じ目線で患者を語れなくなります。スケールが分からない看護師に、リハビリスタッフが「Aさんですが、車いすから歩行器に移動形態を上げようと考えていますが、どうですか?」と相談するということです。リハビリスタッフからしたら、「麻痺がみれない看護師の許可というかOKを、なんで伺わないといけないんだ」って思うでしょう。
いろいろな麻痺を測るスケールはありますが、よく耳にするやつくらいはせめてマスターしておきたいものです。MMTとかBRSとか。
脳卒中患者をみている私たちにとって、必須のスケールです。
ですが、回復期リハビリテーション病棟の看護師はこれらが使えない人が多いのです。これは大変困った状況です。
リハビリのスタート時点と退院時では、麻痺がどう変化したのか。入院当初に比べて、リハビリの進んできた現時点では麻痺はどうなったのか。我々はちゃんと患者の身体能力を見極めなければなりません。
ここは状態が落ち着いた回復期だから必要ない、と考える看護師がいるならそれは間違いです。「脳卒中治療ガイドライン2015」のなかに「Ⅰ-Ⅰ 脳卒中リハビリテーションの流れ」の項目で「(急性期、回復期、維持期)の区分については十分な科学的根拠がない」とあります。
つまり、急性期だろうが回復期だろうが、脳卒中は再発しやすい疾患です。はっきりとした科学的根拠はなく回復期に移っていると考えていいでしょう。

僕たち回復期で働く看護師もこのことを肝に銘じて、脳卒中患者の麻痺がちゃんとみれるように精進しないといけませんね。

それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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