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カテゴリ:脳卒中

やはり喫煙は脳卒中のリスクを高めます。でも、禁煙は今からでも遅くはありません。

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「タバコは健康に悪い」こう言われて久しいですね。

タバコを吸っている人も本当は体によくないことは知ってて吸っています。

吸う理由は人それぞれですが、結局吸っているとどう言い訳しても体に悪い。

でも吸う人は何を言っても吸うのでしょう。

そんな人でも家族は諦めモードながら、やっぱり心の奥では「禁煙をしてほしい」と思っているはずです。

そこで、脳卒中に関して、タバコについて書かれていることをご紹介します。





◆ 日本だけでなく世界中で喫煙は脳卒中の発症リスクを高めることが分かっている。

喫煙は欧米において脳卒中の危険因子であることが報告されており、日本を含む各国で行われた32件のコホート研究のメタアナリシスでも喫煙は脳卒中の有意な危険因子であることが示されている。
(脳卒中治療ガイドライン2015より)

喫煙は脳梗塞、くも膜下出血の危険因子です。

脳卒中以外にも心筋梗塞などさまざまな疾患の発症リスクになるとされていますので、これを否定するエビデンスがない以上、タバコは有害と言わざるを得ないです。

しかも自分のおこずかいも減りますから、いい事は何もありませんよね。


ところが、上記に「脳出血」が入っていませんね。

これは、このメタアナリシスの病型別解析によれば、喫煙は脳梗塞とくも膜下出血の有意な危険因子ですが、脳出血の有意な危険因子ではなかったと報告されています。

なので、脳卒中治療ガイドライン2015には、この項目には「脳出血」は含まれていません。

ま、でも、タバコはやめておいた方がいい事に変わりはありません。



◆ 高血圧を持っている人はさらに発症リスクが高まります。

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喫煙により致死性脳卒中の発症リスクが高くなるが、高血圧患者ではさらに高くなる。
(脳卒中治療ガイドライン2015より)

高血圧によって動脈硬化が進みます。動脈硬化によって血管は柔軟性を無くします。その結果、血管はもろくなり破れやすくなります。また、血管内部が狭くなり詰まりやすくなります。

タバコは血管に悪さをします。


◆ 5~10年の禁煙で脳卒中のリスクは低下します。

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脳卒中のリスクは喫煙本数が多いほど大きくなり、5~10年間の禁煙により脳卒中のリスクは低下する。
(脳卒中治療ガイドライン2015より)


禁煙は遅すぎることはありません。

いつでもやればいい事が待っています。

「もう何十年と吸っているんだし、今さら禁煙て…なぁ」

いいえ、禁煙してください。


大事なことですから何度でも言います。

タバコは脳卒中のリスクを高めますが、脳卒中以外の疾患も発症のリスクを高めます。

タバコには200種類以上の有害物質、発がん物質が含まれており、吸えば体内に付着します。そして自分のおこずかいが煙になって消えていきます。

もし将来COPDになったら、息が出来ずに24時間苦しみます。酸素ボンベと共に外出や家の中を過ごします。

COPDになったら治りません。

禁煙はいつでも有効です。

それでもまだタバコを吸い続けますか?



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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脳卒中リハビリテーションの流れはこうです。切れ目のないリハビリの実施のために仕組みがあります。

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一般的に脳卒中リハビリテーションの流れは、急性期、回復期、維持期(生活期)に分けられます。

脳卒中を発症→救急病院で治療(急性期)→回復期リハビリ病院でリハビリに専念(回復期)→退院し自宅で通院や訪問リハ等でリハビリを継続(維持期)。ざっとこういう流れになります。

こうしてみると、脳卒中を発症し救急車で救急病院に搬送されてから自宅に帰るまで、かなりの月日が経過してしまうことが一般的です。

脳卒中には麻痺や高次脳機能障害の後遺症が残ることが多く、長いリハビリの旅が始まります。

今回は脳卒中リハビリテーションの流れを解説します。




◆ 急性期ではまずベッドサイドから早期リハビリテーションを開始します。

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重症度によってリハビリの開始時期は変ってきますが、状態が落ち着いてきた時点で早期にリハビリを開始します。

昔は「脳卒中は動かすな」という考えが一流の医師の間でも信じられていました。しかしこれは間違いということが分かっています。現在の脳卒中リハビリテーションは早期リハビリが鉄則です。そのほうがいろいろと体にいいことがあるからです。

長く寝ていると必ず体が弱ります。特に足腰の弱りはすごく早いのです。一週間寝たきりだと立つとフラフラです。ろくに歩けなくなります。呼吸筋、胃腸の動きなど体のあちこちが弱ってきます。

麻痺のリハビリを開始するのですが、これ以前に元々の筋肉が落ちてしまいます。

こうしたことから今では急性期から早期リハビリをスタートさせます。


SCU(脳卒中専門集中治療室)でさえ、早期にリハビリを開始します。

たとえば脳梗塞で比較的軽い脳梗塞(ラクナ梗塞)であれば、入院してきた翌日にはリハビリを始めます。

点滴をいっぱいぶら下げながらでも、リハビリをします。


ある程度症状が落ち着くと、麻痺や高次脳機能障害などが残存しているのなら、更なるリハビリテーションを行うために回復期リハビリテーション病院へ転院していくことになります。


急性期にいる患者さんが全員回復期リハビリテーションへ行くということではありません。急性期病院で退院される方もいます。私が以前勤めていた救急病院でも、回復期にいくまでもなく自宅退院された方はたくさんいました。回復期リハビリテーションに行く必要がある患者が行く、ということです。


◆ 回復期では能力の最大限の回復と社会復帰を目指して更なるリハビリテーションを行います。

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回復期リハビリテーション病棟では、医療側にチームが作られます。急性期よりも、よりチーム医療で動いていきます。

更なるリハビリを行うことになりますので、失った機能回復とともに、残された機能を存分に使って生活ができるようにも訓練をしていきます。必要があれば自宅にリハビリスタッフやケアマネージャー、リフォーム業者などを呼んで、患者や家族と一緒に住みやすい住環境を用意することもあります。みんなで一回自宅に行ってみようというわけです。

こうしたことをやりながら安全に自宅に帰れるように準備をしていきます。

やらなければならないことは、たくさんあります。

回復期は常に退院後を見据えて医療チームが動きます。

脳卒中の場合、最長六ヶ月間の入院が可能です。


◆ 維持期(生活期)では獲得した能力をできるだけ長期間維持するためにリハビリテーションを行います。

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維持期という名称は最近は使われなくなってきました。維持という言葉を使うと、「もうこれ以上の回復は見込めない」という誤ったメッセージを与えてしまうからです。

維持期(生活期)になってもリハビリは終了ではありません。

生活の中でリハビリを続けていきます。この生活の中のリハビリが実は一番重要です。その人の生活に則した動きができるように、できるだけ楽に安全にスムーズに生活が送れるようにしていく必要があります。

通所リハや訪問リハ、最近では民間のリハビリテーション施設もあります。

療法士から自主トレの方法を教えてもらい、空いた時間に自分でリハビリをする方もいます。

生活の一部としてリハビリがあります。

逆にさぼろうと思えばいくらでもさぼれます。やっている人は一生懸命やっています。この辺はいかにもその人の生活ということでしょうか。


このように脳卒中リハビリテーションの流れは、切れ目なく続いていくのが一般的です。

長い長い旅です。

回復の程度はその人によります。リハビリのやり方もそうです。

最近はオーダーメイドリハビリが主流になってきました。その人の目標、性格、習慣、社会的役割、家の構造など患者を取り巻く環境全てを考慮したオーダーメイドリハビリです。


リハビリは急性期から早期に開始し、退院支援も含めた総合的なチーム医療が最近の大きな流れです。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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「脳卒中後うつ」になる人は約30%います。脳卒中になった後、うつ症状を見逃さないで。

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「脳卒中になった方の約30%がうつになる」

このような研究データがあります。


脳卒中後になんだか気分が晴れない、どうもやる気が出ない、自分なんて死んでしまえばいい、、、こういう気持ちになる方は、けっこうな数がいることが分かっています。

「一般に脳卒中では33%(18~62%)にうつ(うつ状態)を合併し、大うつは23~34%、小うつは14 ~26%に認められる」

(脳卒中治療ガイドライン2015より)


脳卒中を発症した後にうつになる可能性があります。

約1/3がうつになるなんて、すごく高い確率だと思いませんか。

こうした脳卒中後うつに対して、医療はどういうアプローチをするのでしょうか?





◆ 脳卒中後うつは、「死にたい」と思うのが2倍になる。

「脳卒中後うつは、希死念慮の出現や自殺の頻度が2倍になることとの関連が強い」

(脳卒中治療ガイドライン2015より)


脳卒中後うつになると、「死にたい」と思う率が上がります。

「なんだかやる気がでない」「何をするにもしんどい」「消えてしまいたい」

こうした気持ちの表れはうつのサインです。

脳卒中で脳にダメージがあると、脳の機能的にやる気がなくなることがあります。中にはまったくやる気がなくて、ダラダラしているように見える方もいます。

また、脳卒中の後遺症として麻痺などがあると、日常生活上のストレスや環境、身体の変化からうつを発症することもあります。

職場復帰をしても、以前と違う部署に配属されたり、思うように成果が出なくなってしまったり、そもそも会社に行くのが嫌になって終いには引きこもったりという例も。


こうしたことで脳卒中後うつを発症してしまうと考えられていますが、まだまだよく分かっていないことも多いのです。

いづれにしても、日常生活に支障が出てくる場合があります。


◆ 脳卒中後うつは、リハビリ効果を減退させる。

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「うつを合併すると、認知機能が障害され、ADLの回復が悪く、死亡率も3倍高いとされる」

「うつが改善すると認知機能やADLも改善する」

(脳卒中治療ガイドライン2015より)


生活面やリハビリに支障が出てくるため、適切な治療を早めに開始したほうがよいということになります。

どういう治療かというと、「薬物治療」です。

医師の診察を受けて、適切な抗うつ剤は処方してもらいます。

きちんと治療をすることで、生活面やリハビリへの支障を回避します。


私の経験で、ある脳卒中後うつになった女性患者さんがいて、やはりリハビリには積極性がなく、いつも「早く死にたい」ばかり言っていました。


◆ 脳卒中後うつは、ほっとかないでちゃんと治療が必要です。

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「抗うつ薬の効果を検討した研究では、うつや身体機能の改善効果が認められている」

(脳卒中治療ガイドライン2015より)


脳卒中後うつは放っておかないで、きちんと治療をすることが大切です。

本人もさることながら、家族もちょっと気にかけてあげてください。もう本当にやる気がなくなったり、うつでしんどくなって動けない人もいます。症状が進む前に適切な治療を受けるほうがいいと思います。


ちなみに、脳卒中後うつになる前、まだ元気なころに予防として抗うつ薬を投薬することは、予防効果にならないとする研究があります。


「抗うつ薬投与によるうつ発症の明らかな予防効果は認められていない」

(脳卒中治療ガイドライン2015より)


脳卒中後うつは脳卒中後の身体面、精神面、社会面においてのストレスから発症すると考えられていますが、さまざまな要因が合わさって発症するとも言われています。

脳卒中になった方の約30%が発症するので、このことはもっと広く知っていただきたいと思います。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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帰りたい、けど帰れない。理想と現実の間で考える医療。

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脳卒中は突然やってきます。

突然だから本人は混乱しますし精神的に不安定になります。一見、脳卒中になった患者さんで特に精神的な動揺がないようにみえても、内心は動揺しているものです。「急性期病院だけで終わりじゃないんだ…」「まだまだ帰れないんだ…」「今後、どうしよう。今の仕事は…」など不安な内容は人それぞれ違うでしょうが、事の重大さは医療を知らない方でもなんとなく感じるものです。

脳卒中になった方は症状は人それぞれ違います。同じ脳梗塞でも患者によって症状は全然違います。

脳のダメージで頭がシャキッとしなかったり、見当識障害といってここがどこか分からなくなったり、今の自分の置かれている状況が理解できなくなったりすることがあります。

自分がどういう状況なのか、社会の中でどういう立ち位置なのか、患者自身の思いは?そしてこれらが理解しずらい状況に置かれた患者さんに、医療はどう向き合えばいいのでしょうか。




◆ 「帰りたい」その一心で病院から出ようとされるある患者さん。
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ある高齢女性、脳梗塞を発症して急性期病院から回復期病院に入院してきました。

彼女はたどたどしい言葉しか話すことができなくなりました。しかも高次脳機能障害もあり、自分の置かれている状況や病気について理解ができていません。どうしてここ(病院)にいるのか、どうして家じゃないところに毎日毎日いなければならないのか、理解できていません。食べたり、歩いたりすることはできます。


彼女は「帰りたい」と強く思っています。


何度も病院を出ようとします。でも勝手に病院を抜け出したり、退院をすることはできません。

退院した後の生活をどうするのかを決めておかないと退院はしませんから。しかも後遺症の高次脳機能障害や麻痺があり、片手が使えない状態です。だからリハビリをしに回復期病院に転院してきました。


「帰りたい」と涙を流す彼女の気持ちを考えると、荷物を袋に詰めて身支度をして勝手に帰ろうとする彼女を見ていると、人情が沸いてきます。「もう帰らせてあげたい」「訳が分からないまま病院にいるんだもんな。元の生活の場に戻りたいよな」本当は帰らせてあげたいんです、医療者も。

でも先ほど言ったように障がいがあるので、安心して退院できるようにサポート体制を整えてから退院しないと、後あと大変なことになるから、それが整うまで帰れない。。。


結局いつもスタッフになだめられて、病室へ戻されます。

当たり前といえばそうかもしれませんが、彼女にしてみれば、理不尽なことなのでしょう。


◆ 独居、身寄りがない、突然の病、これからの生活をどうするか。
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問題は「退院後の生活をどうするか?」に尽きます。

タイトルのような患者さんは、退院後、安心して暮らしていける場所はどこか?家族や病院スタッフ、福祉スタッフ等でカンファレンスをして意見を出し合います。

家族といっても、いなかったり、遠方であったり、実質面識がなく疎遠な関係で家族とは言えないような家族もいます。

司法書士や弁護士が後見人に選任される場合があります。


症状にもよりますが、施設に行くことになり、結局家に帰れない場合があります。


そうしたとき、「帰りたい!」と強く願っている患者の心とは逆の結果になります。


それでいいのか?!と思いますが、安全を優先した結果だからです。


患者の気持ちと現実を考えると、本当に心苦しく思います。私は本当は患者の気持ちを優先させたいんです。でも大人の事情でできない。いつも考えさせられることです。


◆ 本当ははやく退院させてあげたいんです。

病院は仮の場所。

その人にとってのホームに早く帰ることがなによりです。

しかし何度も言うように、もう戻れないこともたくさんあります。


本人が願ってもです。


病気がそうさせているのか、社会がそうさせているのか。

これで良かったのか、悪かったのか。


ハッピーエンドで退院できればそれでよし。

そうでない退院は複雑な気持ちになります。


みんなが治ればいいのですが。


病でなくても、老化があります。健康でもいつかは歩けなくなります。食べられなくなります。

長生きしたくないと思っていても、ぽっくり逝きたいと思っていても、救急搬送されて救急病院に入院したらもうそれで願いはかないません。延命します。家族が「もういいです」とならない限り延命します。人工呼吸器をつけられたりしたら、家族が「もういいです」といっても取りません。必ずしも「はい、これでもうまったくなにも医療行為をしません」というわけにもいきません。


患者ファーストといっても、患者の思いをそのまま現実の医療福祉に当てはめることはないということです。

本当は家に帰してあげたいと私は思いますが、こうした現実があるということです。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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左側半側空間無視という症状について。聞いたことありますか?

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脳は体のありとあらゆることをコントロールしています。

脳は外部からの刺激、感覚をキャッチしてそれが何であるのかを瞬時に判断します。

たとえば皮膚に針をチクッと刺すと、刺された皮膚から痛みの刺激が神経を通って瞬時に脳に届きます。針で刺された刺激は脳で「これは痛い!まるで針で刺されたかのような痛みだ」とどのような感覚なのかを判断します。

ここまで1秒もかかりません。

どのような感覚なのかは、過去の経験、知識から引っ張り出して「うん、これによる刺激だろう」と脳はどんな刺激かを判断します。

皮膚からの情報だけでなく、もちろん目からの情報も脳はそれが何かを瞬時に判断しています。

でもその判断をする箇所が壊れてしまったら…

目から入ってきたモノが判断できない、分からないということになります。

今回は「半側空間無視」という症状についてのお話です。




◆ 見えているが、それを脳が処理できないから結局見えていない。

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脳にダメージがあると、こんな不思議な症状が起きることがあります。

「空間無視」は、見たものを「無視」します。

これは右側、左側というように、見た空間の半分を「無視」します。


視覚というのは、目から入ってきた映像を後頭部にある後頭葉という脳の場所で処理します。

後頭葉は海馬や頭頂葉など他の脳部位にある経験や知識と結びついて、それが一体何なのかを判断します。

こわい蛇ならすぐに逃げなくっちゃいけませんし、車が猛スピードでこっちに向かってきていたら危険に備えてすぐに逃げれるように構えないといけません。

このように脳はただ単に物だけを認識しているだけでなく、もっと深く分析をして、それが安全なものか危険なものかなども同時に瞬時に判断しています。


そして空間無視は視力が悪くなって見えないのではなく、ちゃんと見えています。

目から視覚情報が脳にちゃんと届いています。視神経も通常問題ありません。

が、しかし。

視覚情報が届いた先の脳がダメージを受けているために、映像処理ができない。そのため、あたかも「見えていないように」なってしまっています。そして見えていないゆえに、無視しているかのような態度をとってしまいます。

この空間無視は圧倒的に左側が多いです。

それは右側の脳は左側しか認識しないためです。

ちょっとややこしいのですが、脳は中で神経がクロス(交差)していますので、右目からの視覚情報は左の脳、左目からの視覚情報は右の脳が担当します。

右の脳にダメージがあれば左目からの情報が処理できず、左側半側空間無視になります。

左の脳にダメージがあれば右目からの情報が処理できず、右側半側空間無視になりそうですが、ならないことが多い。これは左の脳は左右両方の視覚情報を処理できるからとされています。右目からの情報も弱いながらも処理して認識できる。だから、右側半側空間無視は少ないのです。あっても無視の程度は弱いことが多い。


というわけで、半側空間無視は圧倒的に左側が多いのです。


◆ 歩いたりすると頭をぶつけたりして危険なことも。

左側が見えないので、しかも注意がいかないので、もし左側に看板があるとか、物が置いてあるとかだとぶつかって危ないことがあります。

実際に左の額をぶつけてケガをした患者さんがいます。

なので、建物の中でも危ないのですが、外の世界はもっと危ない。

とにかく左側に注意がいきませんし、見えない状態ですから、溝にはまる、人にぶつかる、自転車に当たる、物に当たるなど、危険は家の中の比ではありません。


自動車の運転はやめた方がいいでしょう。


移動時の危険だけではなく、日常生活のいろんな場面で困ったことに遭遇します。

料理をしてて、左にある食材や調理器具に気付かない。(これも危ない)

ご飯を食べている時、左側に置いてある皿に気付かずそれだけ食べない。

普段から左手がどうなっているのか、いまどんな場所にあってどんな姿なのか、なかなか気にしないので左手を怪我するリスクがある。

左手に持ったカバンや袋を、すぐに落としてしまう。


というように、とにかく左側が無視されまくります。


◆ 周囲の理解があれば生きやすくなります。

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「そんなの本人が左側を気にしていればいいんじゃない?」

「常に本人が左側を意識するようにクセをつければいいんじゃない?」


と思うかもしれませんが、ことはそんなに簡単ではありません。

空間無視はなかなか手強い症状です。

注意障害でどうしても左側への注意がいきません。人によりますが、左側半側空間無視があり、頭脳はしっかりしている麻痺のない患者さんがいました。

しかし本人はなかなか左側へ注意がいきません。左にある物にぶつかったりします。

本人は「私は左が見えない。左側に注意がいかない。だからいつも左側へわざと大きく振り向いて注意しないといけない」と分かっていても、左側を無視します。

まるで左を無視するクセがついてしまったかのようです。


なので本人の努力もさることながら、周りの人の理解とサポートがあればより安全に暮らすことができます。

半側空間無視は、見た目では分かりにくい。

でもそういう症状があります。

ちょっとお皿を右側に寄せてあげるとかすれば、お皿に気付いてちゃんと食べられます。


その人の症状の程度を周りが理解すれば、本人はきっと暮らしやすくなるはずです。

このような症状があるんだということを、ぜひ知っておいてください。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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脳卒中リハビリテーションに必要なもの-時間とリラクゼーションと栄養について。

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脳卒中リハビリテーションに必要なことはたくさんあります。

たくさんありますが、今回は時間とリラクゼーションと栄養の3つについての話です。




◆ 回復には時間がかかるもの。だから待ちましょう。

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脳は神秘な臓器です。

以前は一度壊れた脳は修復しないと言われていました。ある機能をつかさどる部位にダメージが起きると、その機能は永遠に失われるという。

しかし最近の研究では、脳はダメージを負ってもなんとかしようとあれこれ方法をとろうとすることが分かってきました。


脳卒中リハビリテーションを行っている患者さんで何年かリハビリを継続している方なら、実感する人がいると思います。

去年の自分より今年の自分のほうが少しではあるけど回復していると。


脳がダメージを負うと、脳は「こりゃ大変だ!!」とパニックになりますが、段々と落ち着きを取り戻してきます。そして今までなかった新しい血管を作って伸ばしていき、新しい脳細胞を構築して失った機能の代わりを作ろうとします。


実際に、脳卒中で言語障害が出たにもかかわらず、時間が経過して、急にしゃべり始めるという例があります。その人の脳を画像診断すると、脳卒中でダメージを負った方の脳(言葉をつかさどる左脳)とは反対側の、右脳の中に新しい血管ができて血液の供給を受ける新しい組織が誕生し、言語刺激に反応して血流が増えるということがあったそうです。


脳は時間の経過とともに修復しようとします。修復できないようなダメージは、別の脳細胞がその代わりをしようとします。

これは個人差があり、どう変わっていくのかは確定的なことはいえません。

脳の血管には側副血行路というのがありまして、脳細胞につながる主たる血管がダメでも、別の細い血管がつながっていてそこから血液の供給を受けることができるようになっていきます。

脳画像で半分の脳がダメージを負う大きな脳梗塞を起こした患者さんなのに、不思議とちゃんと歩けるしこちらの言っていることが分かったり、ご飯もちゃんと食べられたりする方に会ったことがあります。

これほど大きな脳梗塞を起こしたにもかかわらずこのように意外と軽い?症状なのは、おそらく側副血行路がよく発達した方なのだろうと推測されます。ダメージの周りの毛細血管が発達して、うまく血液の供給がされているのでしょう。私は脳画像と症状がこんなにも合わないことに非常に驚いたものです。


リハビリは時間がかかります。

その長い時間をかけたリハビリはきっと成果がでるはずです。ただダラダラとリハビリをするよりも、目的意識を持って、まるでアスリートのように自分の高い目標を持って「必ず勝つんだ。メダルを取るんだ」という自分の課題がちゃんと分かっている方は、そうでない方よりも成果が出やすいです。

脳は自分で修復しようとがんばっていますが、それをより強化しようとするならリハビリを頑張るしかありません。


だから病院にもいます。ただ単にリハビリ入院をしてきた患者さん。何年も集中リハビリ目的で何度も何度も入院してきますが、一向に成果が出ない人がいます。

そういう人にはある共通した特徴があります。


自分でできるのに、自分でやらない人です。

自主トレをしない人です。

集中リハ目的で入院しているのに、空いている時間、歩けるのにずっと車いすやベッドの上にいてTVを見て、自主トレをしない人です。


◆ リラクゼーションと脳卒中

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脳卒中後は、筋肉の過緊張が起こりやすい。

たとえば足が異常に突っ張るとか、腕が固まってしまって肩が上がらないとか。

こうしたことから解放させるために、リラクゼーションが大切です。


リハビリを受けたことがある方ならよくお分かりと思いますが、セラピストは運動をする前に患者さんの関節を動かしたり筋肉等のマッサージをします。

脳卒中リハでは特にこうした緊張をほぐすということが大切です。


患者さんの筋のこわばり具合にもよりますが、立っているけど自分がしっかり立てているか分からないことがあります。また、何もないのに突然よろめくことがあります。次の動作をしたときにどういう危険な状況になるのか予測ができず怖くて一歩を踏み出せないことがあります。

こういうことがあると、よけい筋が緊張して硬くなってしまいます。


だからリラクゼーションは重要です。

傍目には気持ちいい事をしてもらっている「あん摩」のように見えるかも知れませんが、リハビリをする上で大切なことです。


◆ 脳の修復に栄養が必要です。

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ダメージを負った脳は修復のために栄養を欲しています。

栄養のあるバランスのとれた食事をしっかりとりましょう。


壊れた脳を修復するには、たんぱく質、糖分、脂肪、カルシウムが必要です。たっぷりとりましょう。


食が細いと筋肉の付きが悪くなります。私は元ボディビルダーでありますので、運動する人はしっかり食べることが大切であるといつも言っています。


それと興味深い話があります。

「脳卒中後うつ」というのがありまして、脳卒中になった後うつになりやすい傾向があります。脳卒中になった方の約30%がなるという報告があります。

そして、「肉を食べてトリプトファンを摂れ」という話です。

トリプトファンは精神安定作用のセロトニンの材料です。

肉、魚、乳製品、ブラックチョコレート、豆類、玄米、ブロッコリー、大根などトリプトファンを豊富に含む食材を食べることが、うつの予防になるというのです。


突然脳卒中になり、今までの自分の身体と違ってしまうことは精神的にも大きなダメージになります。

病気を受け入れられず鬱傾向にある方には、ぜひこうした食品を多く食べてもらいたいと思います。



時間・リラクゼーション・栄養

これらは脳卒中リハビリに大切なことです。

あせらず、でも着実に継続していきましょう。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。



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うまく話せないとはどういうことか。失語患者の傍にいて思うこと。

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失語という症状をご存知でしょうか。

失語は大きく二つに分かれます。

頭では分かっているけどうまく言葉が口から出てこない運動性失語。

まるで外国にいきなり瞬間移動したように言葉がわけわからんようになる感覚性失語。

タイプは違いますが、どちらも上手く対人コミュニケーションができなくなります。

多くは脳卒中によって起こる症状です。

このような患者さんのそばにいると失語という症状が患者に与える影響を考えさせられます。

ではどういう問題があるのでしょうか。




◆ 運動性失語では頭はしっかりしているのに、しゃべれない人と周りが敬遠する場合がある。

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このタイプの失語は、頭では相手の話す言葉は分かっていて理解もちゃんとしているのですが、自分が話すことが難しくなります。

「あ・・・、あ、あ、・・・・あのー、えー、あ・あ・」

というようにしゃべろうとするが言葉がなかなか出てこなくなります。

本人は一生懸命にしゃべろうしゃべろうとしますが、なかなか言葉が出てきません。

そのうち、あんまり出てこないもんで本人は話すのを止めてしまうこともあります。話すことがとても大変なので、諦めてしまうんです。

本当に気の毒です。


このように本人も話すことが大変でより一層話さなくなってしまうこともあります。さらに周りの人が勘違いして「この人は話すことができなくなった」と思って本人に話しかけることがなくなったり、「話すことができない」ということを「理解もできなくなった。頭も悪くなった」と勘違いして家事や散歩など何もかもやらせないようにしてしまうということがあります。


このタイプの失語では、ある程度はしゃべれるとか、まったくしゃべれないとか、人によって程度の差があります。

ですが、いづれにしても本人の中では今まで通り聞こえており理解しています。

このことを周りが理解することです。

できることまで取り上げないことです。


◆ 感覚性失語ではお互い会話が成り立たないことがあり、社会性が失われる場合がある。

このタイプの失語は本人から発せられる言葉がかみ合わないということです。

たとえばいきなりロシアに瞬間移動したような感じでしょうか。

ロシアに瞬間移動したあなたは日本語しか話せません。ですが周りはロシア語しか話せない人ばかり。文字もロシア語で書いてあるので読めません。

ロシア人もあなたが日本語しか話さないので何を言っているのか分かりません。

お互いしゃべっているのですが、双方が理解できないでいます。

流暢にしゃべるのですが、内容がさっぱり分からないのがこの失語の特徴です。


このタイプの失語では言葉だけでなく日常生活がうまくできなくなることも多い。

単に会話が成り立たないだけで日常生活が送れる人もいますが、会話だけでなく着替えるとかルールを守るとかエチケットを守るとかそういうことができなくなるパターンもあります。


感覚性失語では本人が話す内容がめちゃくちゃなことがあり、運動性失語よりも周りの評価が悪いことがあります。

実際にこういう症状の人と会話をしたことがある方ならお分かりと思いますが、本当に会話が噛み合いません。

私「おはようございます。今日の体調はいかがですか?」

本人「兄さんが行こうとして、今日は安いからよく寝て、帰りました」

このような会話になってしまいます。

まったく意味不明で噛み合いません。

これが感覚性失語です。


家に一人で置いておけないと家族から心配されるし、電話にも出られません。

近所の人がやってきても会話できませんし、むしろ「あの人は頭がおかしくなった」と思われて被害を被る可能性があります。宅急便や郵便の受け取りもできない可能性があります。


こうした社会性が失われてしまう可能性が非常に高いため、孤立する患者は多くいます。


◆ 働き盛りでは失職したり、再就職が難しい場合がある。

20代、30代と若い世代の人がこのような症状を持った場合、高齢者とは違った問題があります。

現役世代の中でも20代30代は介護保険が使えません。

障がい者として申請することになるでしょうが、生活の保障が手薄です。

高齢者のほうがむしろ手厚い保障制度になっています。

こうした問題は「谷間の障害」と呼ばれ、若い世代の社会福祉がいかに弱いかを物語っています。


私はこのような若い人がこうした症状になって家族が苦しんでいるのを見てきました。

30代の夫が脳卒中で失語になり、子どもが3人いて今後どうやって暮らしていこうか苦しんでいるのをみました。

まだまだ生きていかなくてはならない若い世代を支える制度を国民みんなが考えて創ってほしいと思います。




それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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ストレスと脳卒中の関係 - うまくストレスと付き合うには。

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「ストレスは体によくない」これは昔からよく言われていることです。

ストレスは多くの疾患の要因とされていますが、脳卒中の発症にも関係していると言われています。

これはストレスによって交感神経を刺激され、高血圧になる危険因子というわけです。

でもストレスが身体によくないとは分かっていても、生活していくうえでストレスをまったく無くすことは不可能でしょう。

ではストレスとどう付き合っていくのがよいのでしょうか。




◆ ストレスはいろんな生活習慣に影響を与える。
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ストレスがたまるとどうなりますか?

ある人は過食に走る。

ある人はイライラして怒りっぽくなる。

ある人はお酒に走る。

・・・・・

ちなみに私は過食に走ります(´Д`)

身体に悪いと分かっちゃいるけど、ストレスが溜まるとついつい食べ過ぎてしまいます。


このようにストレスは生活習慣に影響を与えます。

タバコの本数が増えるとかが分かりやすいかもしれません。

こうした悪い生活習慣をしやすくなってしまうことで、健康被害のリスクが高くなります。

糖尿病や高血圧や心疾患、そのなかに脳卒中もあるということです。


ですから、直接脳卒中になるというよりかは、過度のストレスによって生活習慣が悪くなり、それが長年続くことによって脳卒中などを引き起こすと考えられます。

ストレスは免疫系にも作用します。ストレスによって免疫が下がり、普段なら罹らない病気になってしまうこともあります。


なので脳卒中も怖いのですが、他のいろいろな病気を引き起こすリスクもあることを知っておいてください。


◆ やりたいことをやるのが本当は一番ストレスになりにくい。
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これができればすごいことです。

私たちはやりたくないことや出来れば避けたいことを日々やっているでしょう。

私は看護師になる前はビジネスマンでしたから、毎日顧客からのクレームや無理難題と格闘していました。

嫌なこともしないといけません。


しかし、ストレスは悪い事ばかりではありません。

適度なストレスは脳を刺激します。ストレスに強いのは、脳の前頭葉の強さでもあります。

ストレスに耐えて乗り越えたら、耐性がつきます。

たとえば上司や顧客から怒られたとします。その時はへこみます。そりゃそうですよね。

でも耐性がつくと、たとえへこんでも回復するのが早くなります。

へこんでも早く頭を切り替えることができるようになります。


日々のストレスから身を守るのは、やはりやりたいことをやるに限ります。

休日はできれば家でゴロゴロするのではなく、外に出て好きなことをするのが理想です。

「家でゴロゴロするのが趣味なんです」と言われれば私は何と答えていいか分かりませんが。


笑いもいいです。

笑いの効果は広く認められるようになりました。

笑いはストレスを解消し、免疫を高めると言われています。

近年は「笑い療法士」という資格まであります。



生きがいがある人はハツラツとしていますし、誰かの役に立っているとやりがいを感じている人もハツラツとしています。


ストレスをゼロにすることは難しいですが、できるだけ溜め込まないように、うまく付き合っていきたいものですね。





それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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CTとMRIの違い。脳を見るときの使い分けはこうする。

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分かっているようで、よく分かっていない。

CTとMRIの違い。そしてその使い分け。

・・・・・いや、いいです。なんだか難しそう。


・・まあ、そう言わずに。

大丈夫です。難しいことは言いません。

むしろこの超基本だけでも知っていると、知らないよりはるかに物知りです。




◆ CTは放射線を使う。MRIは磁気を使う。

CTはレントゲンのように放射線を使って体の中を調べます。

MRIは磁石の力を使います。

詳しい原理はここではパス。

まずは使うものが違うので、それぞれ注意しないといけないことがあるということです。


CTは放射線を使うので妊婦さんは絶対だめです。

CTは撮影時間が早く、大抵はあっという間に撮影が終わります。

音も静かです。


MRIは磁気の力がめちゃくちゃ強いので、金属製の入れ歯さえも必ず取ってから撮影です。

MRIは撮影時間がCTよりも長くだいたい15分~30分かかります。

その間は「ガンガン!キーン!キーン!」とまるで工事現場にいるような大きな音がします。

なので患者さんが途中で「もう無理。耐えられない!」と断念することもあります。


◆ 脳出血に強いのがCT。脳梗塞に強いのがMRI。

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CTは出血を写しだすことが得意です。

出血があればすぐに分かるのです。

なので、脳卒中を疑うときはまず頭のCT画像を撮ります。しかもCTは撮影時間がとても短く済みます。

CTでも脳梗塞が分かるのですが、これはある程度時間が経たないと写りません。

脳梗塞を発症したてのときは、まったく写りません。それこそ正常の脳画像として見えるほどです。

ちなみにCTで脳梗塞は黒く写ります。

先ほど述べたように、CTは出血を判断するのが得意なのです。

事故で頭を打ったとか、脳卒中疑いとかでまず頭のCTを撮る。それで白く写っているのがなければ、とりあえず脳出血はないな、ということになります。


脳梗塞と脳出血、見え方の違いCT→脳梗塞は黒く見える(但し超急性期は何も異常は写らない)。脳出血は白く見える。要は血は白く見える。
MRI→脳梗塞は白く見える(但し超急性期の時だけ)時間の経過とともに黒くなっていく。脳出血は黒く見える(DWEというモードで)


かたやMRIは発症したての超急性期の脳梗塞の判断を得意とします。

脳梗塞で救急搬送されてきた患者さんの頭のMRIを見ると、はっきりと白い箇所が分かります。

この白い箇所が脳梗塞です。

時間が経つと脳梗塞を起こしている箇所の白いのがだんだん薄くなってきて、最後は黒い穴があいているように見えます。

こうなってしまうと、ここの脳梗塞は完成されたものとなっている証拠です。

発症したての超急性期の脳梗塞だと、t-PAという薬を使うともしかしたら血流が再開して大事に至らずに済むかもしれません。


MRIのすごいところは、ただ単に刀でスパッと切ったような断面の画像だけじゃなく、いろいろな角度から体の中を見ることができるのと、いろんなモードがあって強調して見たいことを見れるということです。


◆ CTは頭蓋骨が写る。MRIは脳そのものが写る。

QLIFEさんのサイトから引用しています。https://www.qlife.jp/dictionary/item/i_080102000/

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CTとMRIの違いがよくわかります。

→の先に白くなっているところが脳梗塞です。

かたやCT画像では何も変な所は見られません。先ほど述べたように、超急性期の脳梗塞はCTでは何も写らないのです。正常な脳のように見えるというわけです。

ここではMRIが得意分野です。

超急性期の脳梗塞はMRIでは白くはっきりと写ります。これは分かりやすいですね。


それとCTでは周りに頭蓋骨がはっきりと白く写っています。

MRIは頭蓋骨はあまり分からず、脳そのものだけを写して出しています。

これもCTとMRIの違いです。

これを知っていると、この頭の画像がCTなのかMRIなのかが一目瞭然と判断がつきます。


CTとMRIはそれぞれ得意分野があります。

これを知っているとなぜ今CTなのか、MRIなのかがよく理解できますし、画像を見た時に異常を見つけやすくなります。

今や脳画像が読めるようになるのは、看護師やセラピストなども必須といえるでしょう。

もやは画像と看護、リハビリは避けて通れないようになってきました。


どうでしたか。

それほど難しくなかったでしょ?


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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脳には生まれてからある時期までに取得しないと、その後一生機能取得ができないことがある。

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人間の脳は生まれた時はとても未熟なもので、時間をかけて成熟していきます。

成熟の速度は、脳の部位によって差があります。なかには生後数年を要する部位もあります。

脳が機能を取得すべく、学習している期間といえます。

もし、ある時期までに機能が取得できなかったら、一生にわたり失われたままになるものもあり、その時期を「臨界期(りんかいき)」と呼びます。

ちょっとその実例をご紹介します。





◆ 親に棄てられオオカミに育てられた子のその後は。

有名な話があります。

昔、生後親に棄てられてオオカミに育てられた子が発見されました。

推定7・8才。

保護され、その後いろいろな教育を試みましたが、結局、言葉を話させることはできませんでした。


言語を母国語として習得する臨界期は六ヶ月ごろから始まって十二才くらいまで、言語の習得は六才と言われています。


つまり推定7・8才で保護され、そこから言葉の教育を受けても結局習得できなかったということは、やはり、機能によってはある時期までに習得しないと、そのあと一生取得できない機能があるということです。


◆ 知能は年齢を重ねるとともに発達する。

今までの知識や経験を結集して、場に応じた適切な答えを導き出す能力で「結晶性知能」と呼ばれるものがあります。

最近の研究では、この「結晶性知能」は高齢になっても発達することが明らかになっています。


長い年月にわたって蓄積された多くの知識や経験を、新たな神経回路によって結びつけることにより引き出されるのです。


◆ 脳に刺激を与え続けよう。



知能は歳を重ねても発達するとお話しました。

そのためには、何歳になっても、普段から脳を使う習慣を持ち、意欲的に生きること、興味を持って生きることです。


刺激を受けることで神経細胞の死滅を抑制します。

そして新たな神経回路の形成につながります。


このことは、高齢者の脳を調べたところ、歳を取っても知性を磨き続けた人は長生きで、神経細胞の特記が伸び、新しい神経回路が形成されたという報告から証明されています。


◆ 歳だから・・・なんて関係ない。好奇心旺盛に生きよう。

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脳は刺激を受けると活性化します。

違う表現ですと、「老けない」ということです。


絵を見る、映画を観る、音楽を聞く、誰かに会いに行き話をする、旅行に行く、新しいお店に入ってみる、など何でもいいのです。

新しいことをやるのがおすすめですが、普段をちょっと違うことをするだけでも脳に刺激になります。


そう、チャレンジしている人って若いんです。


なにも難しいことをしろということではありません。

本を読むということでも立派な刺激です。

なんならブログを書くとか、読むとかでもいい刺激になります。

あっ!もう脳が刺激を受けてますね!ヽ(^o^)丿


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

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野菜・果実・魚介類不足、それと塩分摂りすぎで脳卒中リスクが約3倍に!

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脳卒中の危険因子といては、高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病等があります。

これから分かることは、脳卒中は生活習慣が主な原因になっているということです。

もちろん、生活習慣だけが原因ではありません。

もともとの血管の状態や心不全や遺伝など、もろもろの要因があることはあります。


そのような中で、滋賀医大で死亡リスクが約3倍になる食生活を発表しました。

以下引用です。



時事通信社

滋賀医科大(大津市)は7日、食事と脳卒中や心臓病といった循環器疾患による死亡リスクとの関連を分析したチャートを初めて作成したと発表した。野菜や果物、魚介類の摂取量が国の推奨量より少なく、食塩が多い場合、死亡リスクは約3倍に高まるという。

 同大は1980年の国民栄養調査に参加した男女9115人を2009年まで追跡調査した。その結果、推奨量をすべて満たす場合に比べ、野菜や果物、魚介類の摂取がいずれも半分未満で食塩が多い場合、死亡リスクは2.87倍になったことを確認した。






◆ 要約

野菜、果実、魚介類が推奨摂取量の半分で塩分摂りすぎだと、死亡しすくは約3倍になる。




◆ 解説

1980年(昭和55年)の国民栄養調査のなかで、「食品の摂取状況」というのがあります。

この「食品の摂取状況」を1980年(昭和55年)と2009年(平成21年)を比べてみます。




・「緑黄色野菜」昭和55年大人1人/日55g → 平成21年 93.4g(✙38.4)

・「その他の野菜」昭和55年大人1人/日200g → 平成21年 165.3g(-34.7)

・「魚介類」昭和55年大人1人/日92.5g → 平成21年 74.2g(-18.3)

・「食塩摂取量」昭和55年大人1日/日13.0g → 平成21年 10.7g(-2.7)


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「野菜は体にいい」と広まっていることもあり、最近になるにつれて野菜をたくさん摂るようになりました。

その他の野菜とは、緑黄色野菜以外の野菜のことで、たとえば大根とかたまねぎとかです。


あと昔に比べて魚を食べなくなってきましたね。


塩は、「塩分とりすぎは体に良くない」と広まった結果、気に掛ける人が多くなったのでしょう。

現在では成人の1日の塩分摂取量は、10g以下を推奨されています。

もうちょっと詳しく言うと、成人男性は8g以下、成人女性は7g以下です。


やはり野菜中心のバランスのとれた食事に勝るものはないのでしょうね。


◆ 塩分控えめでも美味しくなる方法
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あと塩分ですが、塩分控えめだと味気なくて嫌だなあと思っている人には、ちょっとした工夫で塩分控えめにできます。

・とんかつやお刺身の上からソースやお醤油をドカドカかけるのをやめて、小皿にチョンチョンと付けて食べる。

・お味噌汁の底だまりを残す。

・ラーメンの汁を飲み干さない。

・おかき、せんべい、漬物類をほどほどに。

・塩の代わりに香辛料やハーブなどを上手く使うことで、パンチの効いた味が出せる。

・お焦げも大切な風味。


一度お試しください。


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました


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リハビリはまず歩くことにこだわる。自分で移動することをあきらめないという基本的な考え方

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人間は二足歩行をするのが、そもそも自然なのです。

リハビリをするときは、とにかくまず「歩行」にこだわってアプローチをすると思いますが、これにはこうした考えがあるからです。

リハビリで歩行ということについて、セラピストたちはどう考えながらやっているのでしょうか?




◆ 座るよりも、歩く。これが前提にある。

「座る」と「歩く」ならどちらが身体にとって自然でしょうか。

それは「歩く」ほうです。

それほど歩くということは、人間にとって大切なこと。

歩くことで頭もクリアになったり、下肢のふんばりが効くようになれば姿勢が保持しやすく嚥下障害の方の嚥下改善にもつながります。


この歩くという行為には、多くの器官が多くの動きを制御しながら可能になる、実に複雑な動きといえます。


それゆえ、事故や病気などで二足歩行に障害がおきると、それを取り戻そうとすることは本当に難しい。

単に足だけにアプローチをしてもうまくいきません。


脳卒中により本来、歩行時に必要な機能がうまく働かなくなり、歩くときにフラフラとふらついたり、脚に力が入らなかったり、脚の振り方が今までと変わってしまったりします。

こうした状態を「できるだけ正常に近づける」という方法を模索していきます。


歩行ができる先には、両手が自由になり、もっと生活の幅が広がる。

だからこそ、リハビリでは歩行にこだわる。

単に「歩けて良かったね」ではなく、その先の生活を見据えて考える。

装具を付けてでも、歩行器を使ってでも、杖を使ってでも、自分で歩けることにこだわってリハビリをしていきます。


◆ 患者さんによっては、福祉用具を使ったり、歩き方を変える。

「歩く」といっても、様々です。

例えば、いつも家の中ばかり居る人では、家の外の要因はあまり考慮しなくてもいい。

家ではリビングとトイレまでの距離が10mくらいなら、伝え歩きでもいいので10m動けたらOKということが言えます。

また、正面を向いて歩くより、壁にある手すりを持って横に歩くほうが適している方もいます。


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杖やシルバーカーがあれば、より安定して歩けられるのなら、それを使ったほうがいいでしょう。

このように、歩くだけでも、いろいろなパターンがあり、ちょっとここでは割愛いたしますが、患者さんに合った移動形態を考えることが大事です。


◆ 自宅や活動範囲に合わせたリハビリを追求していく。

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とはいっても、歩くことが困難な方はいらっしゃいます。

脳卒中では、リハビリ開始から数か月~6ヶ月くらいが過ぎたあたりで、リハビリ効果が薄くなるパターンがあります。

そのほか、諸事情で歩行をすることがかえって危ないという例や実用的でない例もあります。


二足歩行にこだわってアプローチをしていても、歩行することが難しい場合は、患者や家族が望む形態を話し合い、最終的に一番安全な方法で落ち着くことがあります。

私の知っている例では、家の中を這って移動している方もいます。

でも本人や家族はそれでいいのです。

なんせ自分で自由に家の中を移動できるのですから。しかもコケることはありません。


このように歩けるに越したことはありませんが、事情によりグッと移動形態を落としてでも自分で自由に動けるほうがいいこともあります。


それではではでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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谷間の障害と呼ばれる高次脳機能障害

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高次脳機能障害はそとから見えにくい障害です。

高次脳機能障害についてはこちら⇒ 「高次脳機能障害を分かりやすく書いてみました」


谷間とは、他の障害に比べて福祉の手から離れて、うまく救いの手が差し伸べられることが少なかったという意味です。

なぜ高次脳機能障害はこうした谷間の障害と呼ばれるようになってしまったのでしょうか。


◆ 高次脳機能障害は見た目では分からないことがある

何かをしてみて、何だか他の人と違うなあと思うことがあり、パッと見では症状があることが分からないことがあるのです。

病院では脳神経外科、神経内科も診ますが、精神科が主になって診ます。入院中も精神科へ他科受診をすることはよくあります。


たとえば高齢者でしたら、失礼ながら「もしかして認知症?」と勘づくことはあります。でもおかしな言動が必ずしも認知症とは限りません。高次脳機能障害かもしれないのです。

また20代、30代と若い人の場合、さすがに認知症だとは思わずに、発達障害者か精神病患者に勘違いされることもあります。

こうした誤解は実際にあります。

一般市民からみて高次脳機能障害を正しく判断することは大変難しいことです。

それゆえに福祉の手を借りることが遅くなったり、不快な言葉を浴びせられたりして、本人やご家族がつらい思いをされるのです。

高次脳機能障害の症状はほんとうに多肢にわたります。

そのバリエーションの多さから、100人高次脳機能障害者がいれば100通りの症状があるといわれるほどです。

高次脳機能障害は専門の医師でないと診断を誤ったり、適切な治療やリハビリができないほど専門性が高い領域といえます。

◆ 精神保健福祉手帳の申請ができることを知ってほしい

昔のCTやMRIがなかった時代には、脳卒中の後遺症である高次脳機能障害は精神の障害として扱われていました。

高次脳機能障害が精神保健福祉手帳の対象とされ続けていたため、急性期病院の医師たちにはこの手帳のことを周知できていませんでした。急性期では治療優先ということもあり、あとは回復期に任せるというような風潮もありました。


身体障碍者手帳が急性期の医師によって多く発行されたことに対して、精神保健福祉手帳は発行ができることすら急性期の医師に周知できず、制度が形骸化されていました。


したがって制度はあっても運用がされていないとして「谷間の障害」と呼ばれたのです。


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交通事故や転落事故等による高次脳機能障害はもっと深刻です。

介護保険制度がありますが、これは脳卒中などでは40歳以上から適応となります。

ということは、事故などの頭部外傷は65歳からでないと介護保険の適応ではありません。40歳が事故を起こして頭部外傷になったら?20歳がなったら?

そうです。もしそれが原因で介護が必要になっても、介護保険が受けられないということになります。

このように頭部外傷による若者の高次脳機能障害は、制度から取り残された状況になってしまいました。



厚生労働省はこのような状態を重く受け止め、「高次脳機能障害支援事業」を展開しました。

その結果、現在では高次脳機能障害者への精神保健福祉手帳を、救命医やリハビリテーション担当医でも記載・発行ができるようになりました。


しかし未だに多くの病院では高次脳機能障害に対して精神保健福祉手帳を発行していません。

脳卒中や頭部外傷で回復期リハビリテーション病院を選ぶ際には、高次脳機能障害の診断が可能か、精神保健福祉手帳への対応をしているか、ということを事前にお調べください。


こちらの記事もご参考に⇒ 「高次脳機能障害と認知症の違い」


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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リハビリの外出訓練はどのようなものか

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こんにちは、ピストンです。



回復期リハビリテーション病棟では、基本的には次は自宅生活が待っていることになります。


例外はあります。


リハビリをしてきたが、諸事情で自宅ではなく施設を選ばれることもあります。


しかし急性期をすぎてリハビリ病院に入院してきたということは、


可能性に賭けてこられたということです。


多くの患者さんは自宅に帰ることを思っています。


自宅退院を目指す患者さんにたいして、リハビリスタッフをはじめてとして看護師や他の医療職


は、自宅での生活を考えて日々の仕事をしていくことになります。



自宅に帰るにあたって、障害の程度によってこえなければならない壁があります。


そこ壁にどうやってむかっていくか。


入院中にいろいろ試すことをやってみて、帰ってから困らないように課題を抽出していきます。


そのひとつが


「外出」と「外泊」です。



● 退院したあとの自宅生活を視野にリハビリをする



退院までにたとえ1回でも外出をして、


家の中での動作が安全におこなえるかを試したほうがいい。


それまでは入院中に、歩く、食べる、排泄する、着替える、くつを脱着するなど、基本的な


日常生活動作を訓練します。


入浴の練習もします。



自宅にベッドがない場合は、床からの起き上がりも訓練します。


畳の家でも、そうです。



すべては自宅での生活を見据えて訓練します。



● 外出をしていろいろ試す


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ある程度リハビリで日常生活ができるようになってくると、自宅ではどうかを試します。


自宅にリハビリスタッフが同行します。
必要があれば、ケアマネージャーや福祉用具業者なども同行することがあります。
自宅の玄関の段差は何センチで、安全に越えられるか?
手すりは必要か?
トイレ動作はできるか?
バスタブに入れるか、出られるか?
ベッドは適切か?
ベッドからトイレまで、いつもいる部屋からトイレまで歩いていけるか?
など、多くのチェックポイントがあります。
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自宅に外出する以外にも
仕事や買い物などでバスや電車といった公共交通機関を利用する場合は、
実際にバスや電車を乗りに、リハビリスタッフと一緒に外出をする場合があります。
健常者ではなかなか気づかないことがありますが、バスや電車に乗ることは
障がいを持つ患者さんには不安なことなのです。
このように入院中に外出をすることで、このあとにある自宅退院が安心しておこなえるのです。
これらを一つ一つ確認していきます。
問題があれば、残りのリハビリ期間中の課題となります。

● 外泊もしてみる


外出だけでなく、外泊をすることも有効です。


たとえ1泊だけでもいいのです。


外泊なら時間的にせかせかしなくて済みます。


時間は外出よりありますので、じっくり自宅生活のイメージがつきやすい。


できるだけ普段どおりの生活をして1泊してもらいます。


問題があれば、残りのリハビリ期間中の課題となります。



● すべては退院したあとのことを考える


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これに尽きます。


そのためにリハビリ入院をしているといっても過言ではありません。


患者本人や家族は、単にリハビリスタッフのいうままにするのではなく、


看護師のいうままにするのではなく、


もっとどん欲にリハビリに飢えて欲しい。


「もっとやりたいんだ」って言っていいんです。


そういう患者さんは良くなります。


リハビリメニューは多彩にあります。


お金と時間をつかって入院しているのです。


ずっと入院はできません。


だからこそ、どん欲にリハビリに励んでほしい。


僕たちは精一杯サポートさせていただきます。



それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。






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脳卒中の言葉の意味を正しく理解する



こんにちは、ピストンです。


今日のお話は、脳卒中という言葉についての知識についてです。


言葉の定義 イメージ.jpg


● 脳卒中は突然やってくる


脳卒中で突然倒れられた時、本人の動揺と家族の動揺は大変大きいものです。


脳卒中は「ある日」「突然」やってきます。


ついさっきまで普通に生活していたのに、次の瞬間、倒れられる。


トイレに行ったきり帰ってこない・・・ あれ?妙に長いトイレだなあ・・・


トイレに行くと、そこには倒れている家族がいる。


さっきまで普通に会話していたのに、急に呂律が回らなくなり、ご飯をボロボロとこぼす。


あの車、ずーーとそこの道路に止まっているけど、邪魔だなあ。どうしたんだろ?と思って、車に近づくと中でドライバーが倒れているのを発見する。


このように脳卒中は突然やってきます。



● 脳卒中の意味


脳卒中は、


「脳」はそのまま脳の意味です。

「卒」は突然という意味です。

「中」は中る(あたると読みます)。的に中るとかフグの毒に中るとかの中毒にあたる意味です。


つまり脳卒中は脳が突然にあたるのです。


脳卒中は、

「脳梗塞」

「脳出血」

「くも膜下出血」


この3つの病気の総称です。


「カローラ」「クラウン」「アルファード」  この3つは「トヨタ」。 というイメージでしょうか。


「うちのお父さんが乗っている車はトヨタです」

といっても正解ですが、それだとトヨタのどの車かは特定できません。トヨタ車に乗っているので、正解といえば正解です。でもこれだと車種は分かりません。


「うちのお父さんが乗っている車はカローラです」

と言えば、分かりやすいですよね。トヨタ車の中でどの車種かが特定されています。とても具体的であり且つトヨタ車だってことも含めて分かります。



脳卒中 脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会.jpg

図:脳卒中 脳卒中・循環器病対策基本法の成立を求める会.


この脳卒中も、ただ脳卒中といってもその中のどの病気かは分かりません。


より特定して具体的に病名をいうとなると、「脳梗塞」や「脳出血」または「くも膜下出血」ということになります。

この3つ以外の脳の病気は、脳卒中とは呼ばないです。


脳卒中はこの3つだけなのです。



● 昔は違う言い方をしていた


昔は脳卒中のことを「中風(ちゅうぶ)」と呼んでいました。


地方によっては「ちゅうふ」とか「ちゅうぶう」とか言います。


主に脳血管障害の後遺症のことを指します。


実は亡くなった僕の祖父は脳卒中にかかり左半身麻痺だったのですが、

生前は自分のことを「俺は中風なんや」とよく言っていました。


昔は今みたいにMRIやCTなどが無かったので、どうして突然こんなことが起こるのかよく解らなかった。

どうも頭に何かあったのだろうとは分かっていたのでしょうが、詳しくは分からなかった。


昔の人は「きっと悪い風に中ったんだ」と考えました。


だから「中風」と呼んだのです。


入院してくる超高齢者の患者さんのなかには、いまだに中風と自分のことを言う患者さんもいます。


最近の人はもう誰も言わないと思いますし、そもそもこの言葉を知らないのではないかと思います。


今は脳の血管に異常がおこることで発生することが分かっていますから、脳卒中のことを正確には、 「脳血管障害」と言います。



● 難しいと思うなら、まず言葉の意味を知ってみる


看護師のなかでも、その辺がちゃんと理解できていない人がいます。


看護学生もまだまだ勉強不足で、そこをちゃんと理解していない人もいます。


一般の方も脳梗塞と脳卒中の言葉の定義をちゃんと理解できていない方はたくさんいらっしゃいます。


脳の病気というと、なんだか難しそうだなあと思われることが多いのですが、 まずは言葉の定義、意味をしっかり理解することから始めるといいと思います。


言葉の意味を理解すると、どうしてこの漢字が当てはめられているのかがわかり、病気の本質的なことが理解しやすくなります。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。



[ひらめき] こちらの記事もおススメリンク記事「脳卒中の管理(高血圧)」



脳卒中、心筋梗塞、突然死を防ぐ101のワザ

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痛みはリハビリ意欲を低下させる

こんにちは、ピストンです。


今回のお話は、痛いからと湿布をペタペタと貼る、痛み止め薬をやたら飲む患者さんについてです。


脳卒中による麻痺のある患者さんで、関節に痛みのある方はたくさんいらっしゃいます。


特に麻痺側の関節が痛むことが多いです。

健側(麻痺のないほう)の関節は痛くないということではなく、健側が痛む場合もあります。


そこで痛み止めとして湿布をいっぱい貼ったりする患者さんがいます。


でもその患者さんは普段から痛み止め薬を飲んでいるんです。


にもかかわらず、さらに追加で湿布を貼ったり、屯用で痛み止め薬を追加で飲んだりしているのです。

「ちょっと痛み止めを使いすぎですよ」と言ってもほとんどの患者さんは聞き耳持ちません。


たとえ湿布でも皮膚から薬剤が吸収されて胃を荒らすことに変わりありません。でも説得しても本人はもう湿布や痛み止め薬が、精神安定剤のようなものになっていて、貼らずに飲まずにはおれない。居ても経ってもおられなくなっていて、我慢ができません。


麻痺測が痛いのは、多くは動かさないことで起こります。


健側(麻痺がないほう)の腕や脚を使って日常生活が送れるようにリハビリで訓練をすることが多いので、麻痺側は動かすことが少なくなりがちです。


リハビリ.jpg

イメージ


入院中に、リハビリ以外の時間に麻痺側の腕をいつも自分で動かしていた男性患者さんがいました。

片方の動くほうの腕で、麻痺の腕を持っていつも動かしていました。

いつベッドに訪問しても、彼は麻痺側の腕をいろいろ動かしていました。

彼は研究熱心で、ネットや本などで勉強して、常に自分で空き時間を有効にリハビリをしていました。


その彼は左腕と左脚に重度の麻痺があったのですが、痛みはほとんど出なかったんです。


退院した後、彼はちょくちょくフラッと病院に訪れてきて僕に会いに来てくれたのですが、あまり動かなかった麻痺側の腕が結構動いていたことに驚きました。


個人差はあるのでしょうが、やはり継続は力なのでしょう。


腕に麻痺があると肩関節が腕の重みによって外れ掛けたりする亜脱臼状態になったりして、かなり痛むことがあります。


そうなると麻痺している腕をアームスリング等で支えてあげることで関節が外れないように保護したりします。



脳神経外科の急性期にいた頃、ベテランの看護師さんが麻痺測の痛みで「今日はリハビリしたくない」と言った患者さんに、


「私だってね、脚が痛くても湿布貼ってがんばっているんよ。痛くてもリハビリをやらなきゃよくならないよ!湿布貼ってでもリハビリをしなきゃ!リハビリってのはそーいうもんなんや!」


ベテラン看護師の迫力に怖くてか、その患者さんは嫌々ながらリハビリをしに行きました。


今は早期離床、早期リハビリが叫ばれていますから、発症後からリハビリをするのは急性期では当たり前です。


まあ、本人の状態にもよりますが。


脳卒中は、早期にリハビリを導入することで予後は良くなることが知られており、回復する可能性が高まります。


あながち、そのベテラン看護師の言うことは間違っていないと思います。


あとは変に患者さんの身体が痛まないように気を付けながらリハビリをしていくということでしょうか。


拘縮すると少し動かすだけで激痛が走ったりします。


本人は辛い状態ですが、痛み止め薬を多用すると今度は副作用の心配が出てきます。


一つは麻痺測もストレッチやほぐしでしっかりと動かしてあげること。


もう一つはあん摩マッサージ師によるマッサージを受けること。


または、主治医に現状を相談してみてください。薬の調整をしてくれると思います。


在宅などでリハビリを継続している方は、担当のセラピストに相談するのもいいと思います。


痛みはリハビリへの意欲を低下させるので、できるだけ取り除きたいものです。


日常生活への影響も出てくることがあります。


その人に合った対応を考えていく必要があります。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。






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高次脳機能障害を分かりやすく書いてみました

こんにちは、ピストンです。


今回は、高次脳機能障害のお話です。


知っている方ならそれでいいのですが、よく知らない方にとっては なんだか難しそうな言葉ですよね。


看護師の中でも脳が苦手という方は多くて、「脳」とか「脳外科」と聞くともうそれだけでアレルギー反応が出るくらいです。


高次脳機能障害 イメージ.jpg

イメージ


この高次脳機能障害は脳卒中や頭部外傷などで起こる可能性が高い症状なのです。


例えば、服が着れなくなる、お箸などを使ってご飯が食べられない、ものが覚えられない、集中力がない、ボーっとする、興奮する、暴力を振るう、計画通りにできない、指示を受けてもできないなど、


これらの症状により、日常生活または社会生活に制約がある状態が高次脳機能障害です。


前まではちゃんとしていた人でも、病気やケガでこういうことになることがあります。


家族にとっては「あんなにしっかりしていたお母さんがこんなことになるなんて・・・」とショックを受けることもあります。


この高次脳機能障害は本を読んでもよく理解できない方が多くて、それだけ奥深い領域なのでしょう。


高次脳機能障害を理解するには、この言葉を分割するとよく理解できます。


高次脳機能障害を「高次」と「脳機能障害」に分けるのです。


「高次」とは「人間だけが持つもの」もしくは「人間が社会で生きていくために必要なもの」


と置き換えるとよく分かります。


お箸を使ってご飯を食べるとか、服を着るとか、指示を受けてその通りにやるとか、これらは人間が持つものですよね。


急に怒ったり、ぼーっとしたり、計画どおりにできなかったりすると、人間社会では困りますよね。


つまり「高次」とは人間が人間たらしめている能力といいますか、人間だけが持つ能力と言えるでしょう。


「脳機能障害」は脳がダメージを受けて様々な機能に障害を受けている状態です。


この「脳機能障害」だけだと、サルや犬など動物にも起こります。サルも脳機能障害を受けると麻痺が出ます。犬も感覚がなくなったりします。人間以外にも起こることなのです。


このように脳の機能が障害を受けることによって、人間だけしかできないことができなくなることが「高次脳機能障害」と言えるでしょう。



高次脳機能障害と認知症は違います。


認知症は徐々に進行します。また、その発生機序は違いますし、中核症状と周辺症状に分けることができます。

中核症状は、記憶障害などの全員にある症状。

でもお箸を使ってご飯を食べるといった長年の長期記憶は保っていることが多いです。ポストは赤いとか。

もの盗られ妄想や徘徊などの周辺症状は、人によっては現れたり出なかったりします。



一方、高次脳機能障害の多くは、ある日突然起こります。


そして困ったことにもう一度社会で活躍することができなくなったり、難しくなったりします。


介護の重症度も高くなりがちです。


しかもなかなか治らず、ずーっと引きずることが多いのです。


麻痺だけではなく、この高次脳機能障害に悩まされる患者さんは多くいます。


特にまだ働き盛りの患者さんにとっては、生活を根本から揺るがす一大事です。


日本はこうした患者さんのサポート体制が不十分です。


一般市民も、この高次脳機能障害をよく知らない方が大勢います。


認知症と間違えて、「あの人はボケてしまったんだ」と思い込まれたりするケースもあり、難しい課題です。


今回のお話はここまでですが、我々看護師ももっと高次脳機能障害について勉強し、患者さんやその家族の良き理解者にならないといけませんね。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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脳卒中患者の雇用は大きな悩み

こんにちは、ピストンです。


脳卒中患者さんの中で、40~50才代の比較的若い方がいます。


そういう患者さんてお仕事をしているのが普通です。


そこで問題になるのは、退院後に仕事をどうするのか?です。


就職面接 ウズキャリ.jpg


麻痺や高次脳機能障害の程度に大きく左右されますが、多くの患者さんは、今まで通りの仕事ができなくなります。

患者さんは入院中からもう退院後の仕事の不安を分かっています。


患者さんとお話をしていると、仕事をしている若い人はとても不安があることを話してくれます。


僕も働いているので、仕事を失う恐怖はよく分かります。


まずは、今の勤め先がどこまで病気を理解してくれるか、です。


話が分からない会社ばかりではありません。患者さんのことを理解して引き続き雇用をしてくれる会社もあります。

そういう会社は、入院中に上司がお見舞いに来たり、カンファレンスに同席したりすることが多いです。

これなら、患者さんは安心しますよね。

高層ビル.jpg


問題は麻痺や高次脳機能障害の程度が重い場合で、会社の理解がないときです。

または、現在無職の場合でこれから働きたいときです。


営業マンであれば商品を納品したり車を運転したり、見積書を作成したり交渉したりと仕事範囲は多肢に渡ります。

麻痺や高次脳機能障害が重ければ、このような仕事はなかなか難しいでしょう。

かといって、今までやったことのない仕事を一から覚えるのも大変です。

営業から事務へ業種を変えてもらうことも一つの手ですが、電話やパソコンを扱えるのかという問題もあります。高次脳機能障害の程度では、これらも難しいことがあります。


今の会社を辞めて再就職するにしても、難しいです。

ただでさえ40~50才代のいいおっさん(おばさん)なのです。普通でも再就職は難しい。


この就職の問題は毎回、頭を悩まします。

ハローワーク、職業支援所などいくつかの就職支援のところがありますが、本人の希望どおりに職が見つかるかはわかりません。


企業の障碍者雇用枠で雇ってもらうという手もあります。


お子さんがまだ未成年の場合はとくに収入は欲しいですよね。

病院のソーシャルワーカーさんなどに相談していくのが一般的です。


日本はこういった病気やケガで障害を持った人の就職には、援助が少ないのが現状です。


なんとかして本人の希望にあった仕事に就いていただきたいと思います。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。




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脳卒中と血圧自己管理のお話

こんにちは、ピストンです。


脳卒中の予防に高血圧対策は大切です。


『脳卒中治療ガイドライン2015』の中の「危険因子の管理」で、高血圧があります。

高血圧患者は降圧療法を行うことを勧められています。


急性期病院を退院されて、次に回復期リハビリテーション病院に転院されてこられた患者さんの中には、まだ血圧が高い方がいます。

もちろん降圧剤を服用されているのですが、それでもなかなか低くならない方がいます。


オムロン血圧計 Amazon.jpg

オムロン血圧計


回復期の医師が薬の調整をされることになりますが、僕たち看護師も患者さんの日々の血圧管理には敏感になっています。


血圧に関しては、入院中は看護師等が測っているし、その値をアセスメントしていますので、患者本人は特に何もしていません。

出た血圧値を見て「あー、高いね。どうしたんだろ?」と呟いたり感想を言うくらいです。


問題は退院した後です。


自宅でも継続して血圧測定をしていくのかが重要です。


最近は血圧計を持っているご家庭が増えていて、入院患者さんとお話をしているときに血圧計を持っているか聞くと、「持っています」と答える方が結構いらっしゃいます。


ただし、持っているだけで使っていないことが大半ですが。


もったいないですよね。予防という意味でも、今までに使って、自分の血圧や健康にもう少し関心を持っていたら、もしかしたら脳卒中の発症を抑えられていたかもしれません。


もう発症してしまった入院患者さんには、退院してから「発症予防」に関心を持っていただきたいと思います。


そこで僕がよくやるのは、入院中から自分の血圧を手帳に記録していくということです。


まず血圧手帳を用意します。

これは大抵病院の薬剤部に置いてあります。病院によっては何種類か血圧手帳を置いていますから、好きなのを選べばいいです。


血圧手帳 大日本住友製薬.jpg

大日本住友製薬


患者さんに「これから毎日血圧をこの手帳に書いていきましょう」と説明します。


実際に今は血圧を測って書いてみるのが、分かりやすくていいでしょう。


血圧手帳には記録項目に朝と夜といったように、1日2回測定値を書き込めるようになっていますが、別に1日1回だけでもいいです。もちろん、朝晩の2回測定して書いてもいいです。

大事なのは、毎日継続していくこと。

これが難しいのです。


血圧手帳に毎日自分の血圧を書いて記録していることを、病棟の看護師やリハビリスタッフにも周知しておくのも忘れずに行います。

そうすればみんなが協力してくれます。


その血圧手帳は、患者さんに差し上げています。退院してもそのまま継続して家にある血圧計で測って記録を続けてもらうようにしています。


血圧値の基準は、140/90mmHg未満です。

糖尿病や蛋白尿合併例には、130/80mmHg未満、

後期高齢者には150/90mmHg未満を目標にします。

これは『脳卒中治療ガイドライン2015』に準じています。


健康.jpg



受け持ち患者さんにこういう提案と実行ができるようにしていくことが、回復期リハの看護師です。

もちろん、僕は急性期にもいましたから、急性期から継続してもらえたらそれでいいと思います。


入院中はまじめに毎日血圧を記録していた患者さんも、家に帰ってから継続しているのかはわかりません。しかし、回復期を終わると次は生活期で、毎日看護師などの医療職に接する機会もなくなります。だからこそ、脳卒中の再発予防について、回復期にいるときにしっかり勉強して退院して欲しいと考えています。 脳卒中は再発しやすい病気です。


もう二度と入院しないように願っています。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。




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脳卒中予防とアルコールのお話

こんにちは、ピストンです。


脳卒中予防のお話です。


予防のなかでもアルコールについてです。


みなさんは、飲酒はいいと思いますか、それともやめたほうが予防になると思いますか?


乾杯.jpg



『脳卒中治療ガイドライン2015』によると、

「脳卒中予防と飲酒の関連についての科学的データはなく、再発予防に関する飲酒の影響については言及できない。(グレードC1)」P94 とあります。


また別の項目では、

「脳卒中予防のためには、大量の飲酒を避けるよう強く勧められる(グレードA)」P38 とあります。


つまり脳卒中を予防するのに、大量の飲酒はよくない。脳卒中患者が再発することに関して飲酒のことはわからない。ということです。


多量飲酒者は全脳卒中の発症率が68%増加し、特に出血性脳卒中の中でもくも膜下出血の発症率が著しく増加した。逆に、少量~中量の飲酒者では、虚血性脳梗塞の発症率が39%少なかったとあります。


飲酒とアルコール 糖尿病ネットワーク.jpg



まじめな人?は、アルコールは身体に悪いからきっと一切飲まないほうがいいと思ったかもしれません。

しかし、ガイドラインでは、大量の飲酒以外は避けることを勧めていないんですね。


僕のように、普段飲まずに飲み会のときくらいしか飲まない人は、まあ、いいんじゃないでしょうか。飲み会でも大量には飲みませんし。


まだきちんとした研究データがないということですので、これから何か因果関係が見つかるかもしれません。


「そうか、あまり多量に飲まなければいいんだ」ということみたいですが、まあ、ほどほどに飲むのがいいでしょうね。


もし家族さんなどから再発予防について飲酒のことを聞かれたら、大量に飲むのを避けるようにアドバイスをすることです。まったく飲むなとは言えません。ただ、飲酒については、まだ研究データがそろっていませんから、少量といえどもあまりお勧めはしません。脳卒中以外にもアルコールが良くないこともありますからね。


昔から、飲んでも飲まれるなと言います。その一方で「酒は百薬の長」ともいいます。


皆さんもほどほどに、楽しく美味しく飲むのがいいですよね。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。


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